カテゴリー「自著を語る&紹介」の記事

自著を語る 実重重実著『細胞はどう身体をつくったか』日本農業新聞 20230716付

日本農業新聞 20230716付にて実重重実著『細胞はどう身体をつくったか』
の実重先生による紹介が掲載されました。

 

 

……考えてみると、不思議ではないか。どうやってチョウは卵からアオムシへ、アオムシからサナギとなり、そしてやがて大きな羽を広げて飛び立っていくのだろうか。どうやって巻き貝はあんなにぐるぐると巻いた色彩豊かな貝殻を持つようになったのだろうか。どうやってカエルは、水中を泳ぐオタマジャクシから大変身して、1代のうちに陸上で飛び跳ねることができるようになるのだろうか。私たちの身の回りにいる動植物の一生も、不思議でいっぱいだ。本書は微生物から植物、水生動物、さらには陸上動物、ヒトまで幅広く生物の発生を描き、最新の科学的知見に基づいてそれらがどのように進化してきたのか、そしてそれらはどのように相互作用し合い、つながり合っているのかを解き明かそうとした。


多彩な生物たちの、不思議な生態を見ているうちに、それらのピースの断片が組み合わさって、やがて大きな1枚の絵となり、自然の体系が見えてくるように構成している。現代生物学の最先端の地点から何が見えてくるかを描いてみた。全ての生命、全ての自然を大切にし、これらと共存していく上で、生物たちの対話や階層の進化を知ることは不可欠だと私は思う。想像力という小舟に乗って、この光景を見ていただければ幸いである。

 

 

9784788518179_20230720113901 『細胞はどう身体をつくったか』
発生と認識の階層進化

実重 重実 著
科学・科学論
2023/06/25
ISBN 9784788518179
46判・296頁
定価 2,970円(税込)
在庫あり

 

記事 悲愛@朝日新聞・宮城版 2017年3月23日

「震災 亡き人への思い 手紙に刻む」
金菱清〔ゼミナール)編・東北学院大学震災の記録プロジェクト『悲愛』が、朝日新聞・宮城版2017年3月23日付の記事に掲載されました。記事は石橋英昭氏。

同記事は朝日新聞デジタル版にも掲載されております→

宮城)夢で会いたい…3・11 拝啓、あの日のあなたへ

震災で失った大切なひとに宛てて書いた手紙を集めた本が、3月11日に出版された。書名は「悲愛」(金菱(かねびし)清編、新曜社)。

 高橋匡美さん(51)は、石巻市に住んでいた両親を亡くした。「死後の世界なんてない」と思ってきたから、手紙を書こうにも、最初は筆が進まなかった。

 ねえ、お母さん。人は死んだらどうなるのですか?「ご両親が見守ってくれているよ」というけれど、それは、どこで?

 だから、この手紙を書き上げた…

9784788515154金菱清〔ゼミナール)編

東北学院大学震災の記録プロジェクト

悲愛
――あの日のあなたへ手紙をつづる

四六判変形上製240頁
定価:本体2000円+税
発売日 17.3.11

ISBN 978-4-7885-1515-4

紹介 D.ノーマン 『エモーショナル・デザイン』@「リーダーの栞」

2017年3月7日、テレビ東京「Newsモーニングサテライト」の 「リーダーの栞」にて、JAL・大西賢(まさる)会長 に、ドン・ノーマン著『エモーショナル・デザイン』をお取りあげいただきました。午前5時前の番組ですので、どれだけの反応があるか分からなかったのですが、一時Amazonで40位までいったとのこと。

番組の様子はコチラで見ることができます。
TVTOKYO「【リーダーの栞】日本航空 大西会長」

「表紙にまずドキッとする」「魅力的なもののほうがうまくいく」と本書を要約いただき、感情やインスピレーション>ロジック。そこに商品開発のヒントがあることとブランド力を高めること、サービスの品質を更に高めていくことと関係づけて、お話しいただきました。物事を理詰めで考えてしまう頭の固い人にお薦め。と、本のお薦めまでいただきました。

ご紹介いただきました大西会長、番組ご担当者さまには心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。


4788509210

D.A.ノーマン 著
岡本 明、安村通晃、伊賀聡一郎、上野晶子訳

エモーショナル・デザイン
――微笑を誘うモノたちのために
 

四六判上製378頁
定価:本体2900円+税
発売日 04.10.15
ISBN 978-4-7885-0921-4


記事 上野冨紗子&まちにて冒険隊 著『認知症ガーデン』

上野冨紗子&まちにて冒険隊 著『認知症ガーデン』の紹介が、読売新聞 2016/12/18付に掲載されました。


認知症の人の行動を体験談で

デイサービスの運営者が認知症の利用者との日々の出来事をつづった「認知症ガーデン」(新曜社)が出版された。著者は、神奈川県横須賀市のデイサービス「デイまちにて」の運営者。レクリエーションの時間にほかの利用者の邪魔をしていた男性が、著者が自宅を訪ねると、「一家のあるじ」としての顔を見せるなど、体験談を交え、認知症の人がとる行動の理由などについて、著者が考えをめぐらせている。



9784788515048

上野冨紗子&まちにて冒険隊 著

認知症ガーデン

A5判並製136頁
定価:本体1600円+税
発売日 16.11.20

ISBN 978-4-7885-1504-8

紹介 山本 武利 著 『日本のインテリジェンス工作 』

山本 武利 著  『日本のインテリジェンス工作 』の紹介が多く出はじめました。

信濃毎日新聞 2016/12/9付 

インテリジェンスとは敵国、仮想敵国の情報を収集、分析する行為のこと。日本では日清・日露戦争の勝利による大国意識が阻んだのか、組織だって行われるのは第一次大戦後だという。陸軍中野学校の誕生が画期となった。
日本の情報活動の歴史を追う本書は、満洲国が刊行した宣伝・宣撫雑誌、細菌戦の「731部隊」の対ソ情報機関としての役割、スウェーデンで活躍した大使館付武官の小野寺信の供述書などを紹介。新聞やラジオによる日本軍のメディア戦略なども分析している。
(ほか秋田魁新報、下野新聞、山梨日日新聞、徳島新聞掲載)

「週刊金曜日」2016/12/9号  評者は吉田則昭氏。

>・・・・・・各地戦域に赴いた陸軍特務機関員は、ときには宣撫工作員として敵に直面し、インテリジェンス的視点から行動した。陸軍報道部員は、新聞操縦、ラジオ宣伝などの各種メディア工作で、世論誘導をプロパガンダの側面から中国、満洲で実践した。さらに石井四郎など軍医将校は、冷徹なインテリジェンス認識を通じ生体実験・生物兵器をソ・中向けに展開した。また欧州大使館駐在武官らは対ソ工作において、濃密な人脈を築き上げ、米国諜報機関も注目する足跡を残した。各章において、これら史実が米国国立公文書館、防衛省防衛研究所など国内外で発掘した貴重な1次史料から解明される・・・・・・

いずれも評者の先生、担当欄ご担当者様にこころよりお礼申し上げます。

9784788514997

山本 武利 著

日本のインテリジェンス工作
――陸軍中野学校・731部隊・小野寺信

四六判288頁上製
定価:本体2800円+税
発売日 16.11.1

ISBN 978-4-7885-1499-7

村上宣寛 著 ハイキング・ハンドブック 著者・紹介文の第2弾

村上宣寛 著 ハイキング・ハンドブック

著者・紹介文の第2弾です。ご一読ください。

 毎年、夏休みはアメリカでハイキングをして過ごしている。冒険家の気質は欠片もない。飛行機に乗るのが嫌だし、アメリカも嫌いだった。英会話はまるでできなかった。一生、日本から出る予定はなかった。それが、ちょっとしたきっかけで、ジョン・ミューア・トレイルを歩いた。縄張り確認行動なのか、同じ場所を何度も訪れる習性がある。その結果、4回も歩いた。

 ジョン・ミューアの影響で、世界に先駆けてアメリカに国立公園が整備された。アメリカはハイキングの先進国である。アメリカに行った後、パシフィック・クレスト・トレイル(PCT)のハイカーのメーリング・リストに参加した。一日に20~30通が飛び交うメーリング・リストである。全部はとても読みきれないが、PCTを歩く人たちの情報の宝庫である。参加者にはハイキングを始めたばかりの人も多い。スルー・ハイクの経験者が助言を与えるのだが、ほぼすべての事柄に「私の場合は上手くいった」という限定詞が付く。

 個人的に強く感じたのは、人間の精神は個人的経験の奴隷だということだった。自分の体験は語れるのだが、それが一般性のある知識なのか、個人に限定される知識なのか、判断できない。個人的経験や思い込みで、何も問題が起こらなければ、それでよい。しかし、無意味な努力を必死で行うのは時間の浪費だし、怪我や事故のきっかけになる。

 ハイカーや登山者の個人的経験や知恵が完全に間違っているという場合がある。ハイキングや登山に関連する学問領域には、体育学、エルゴニクス、医学、衛生学、被服学、栄養学などがあり、研究が蓄積されている。誰でもPubMedという公開データベースを検索すれば決定的な知識が得られる。

 私はメーリング・リストで議論が起こるたびに、PubMedを検索し、ちょっとした意見を書き込んだ。そのメモがある程度、集まったので、エルゴニクス関連のエッセイを書こうかと思った。ところが、ハンドブック的な物のほうがよいと言われたので、全体を書き下ろした。

 ウィスナルらが2006年に行ったインソール研究は面白い。イギリス空軍の新入兵1205名にソルボ(3ミリ厚)とポロン(発泡ポリエチレン3ミリ厚)とサラン(繊維でできた3ミリ厚)のインソールを無作為にに割当て、8ヵ月間の基礎訓練を行い、下肢の傷害を調査した。その結果、靴に付属の安物のサランと、他の高級インソールの間に差がなかった。これは、ランダム化比較試験の前向き縦断研究と呼ばれる研究デザインで、最も信憑性が高い。インソールはマメ防止とかフィット感の向上には役立つが、結局、怪我防止という観点からは、高級インソールは不要という結論である。

 ストレッチの怪我防止効果について、多くのランダム化比較研究が蓄積している。ハーバートらは2011年に信憑性の高い研究に限定して、メタ分析を行い、統計的な総括を行った。結果は非常に明確で、エクササイズの前にストレッチを行う場合、1日後の筋肉痛は100段階尺度で0.5段階減少した。一方、エクササイズの後にストレッチを行う場合、1日後の筋肉痛は100段階尺度で、1段階減少した。この値は誤差範囲で、実質的にストレッチには効果がないという結論である。

 科学は時々、常識を覆す。それは我々の常識が間違っているからである。我々は一度直感的に結論を下すと、その結論をなかなか修正できない。心理学で確証バイアスと呼ばれる現象である。『ハイキング・ハンドブック』は、おそらくエビデンスを意識した、世界で最初のハイキングの本だろう。

9784788513389

村上宣寛 著

ハイキング・ハンドブック

四六判並製320頁・定価2730円
発売日 13.6.4

ISBN 978-4-7885-1338-9
好評発売中です。

紹介 ヴァカン 『ボディ&ソウル』

9784788513198

ロイック・ヴァカン 著
田中研之輔・倉島哲・石岡丈昇 訳

ボディ&ソウル

四六判上製416頁・定価4515円
発売日 13.2.1
ISBN 978-4-7885-1319-8

の紹介が、3月17日付 朝日新聞書評欄「扉」に掲載されました。評者鈴木京一氏。

ロイック・ヴァカン 著『ボディ&ソウル』は社会学者がボクサーになった記録だ。1980年代末、著者はシカゴの黒人居住区の日常を研究するため、ジムに入門する。3年半にわたって通ううち関心は地域社会の分析よりも、ボクサーの身体経験へと向かう・・・・・・スパーリングや試合の体験を詳細に描写しており、痛みや音の感覚もつたわってくる。

掲載紙ご担当者、評者の先生に心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

著者インタビュー 相沢直樹 著 『甦る「ゴンドラの唄」』

9784788513112

相沢直樹 著
甦る「ゴンドラの唄」
――「いのち短し、恋せよ、少女」の誕生と変容

四六判上製336頁・定価3360円
発売日 12.11.20
978-4-7885-1311-2

の著者インタビューが、1月6日 2013年 日本経済新聞「あとがきのあと」に掲載されました。

・・・・・・「ゴンドラの唄」は1915年、島村抱月率いる芸術座がロシアの作家ツルゲーネフの小説「その前夜」を舞台化した際に劇中歌としてつくられた。ロシア文学の研究者としてツルゲーネフの日本での受容史を研究する過程で、このことを知った。「はじめはこの歌とツルゲーネフが結びつかなかった。調べているうちに、意外な事実や時代ごとの変化が見えてきた」

「その前夜」はモスクワの貴族令嬢とブルガリア男性との恋物語だ。芸術座の舞台では、2人が訪れたイタリアのベネチアでの場面で、ゴンドラの船頭が「ゴンドラの唄」を歌う。

ここで研究者ならではの疑問が浮かんだ。・・・・・・・

掲載紙ご担当者さまに心よりお礼もうしあげます。

日本社会学会奨励賞受賞 中村英代 著 『摂食障害の語り』 

9784788512511

中村英代 著
摂食障害の語り
――〈回復〉の臨床社会学
11.10.10   978-4-7885-1251-1  46判320頁・定価3360円
が、第11回 日本社会学会奨励賞を受賞いたしました。




著者 受賞のことば

浦和大学短期大学部介護福祉科   特任准教授 中村英代

この度は、第11回日本社会学会奨励賞という大変権威ある賞をいただき、ありがとうございます。今後も研究を続けるようにとお声をかけていただいたよう で、大変な励みになりました。選考委員の先生方、執筆過程でお世話になった皆さま、そして、読者の皆さま、本当にありがとうございました。

 拒食や過食、嘔吐を主訴とする摂食障害にたくさんの方が苦しんできましたが、回復している方もたくさんいます。しかし多くの場合、回復した方たちはもう 病院などには姿を現しません。治療を経験しないで回復する方も多数います。そのため、学問の世界には回復者のデータは蓄積されず、回復プロセスは謎のまま でした。そこで私は、回復している人たちを探し出して、「どうやって回復したのですか?」とお聞きしました。本書はそれをまとめたものです。基本はシンプ ルです。

本書で行ってきたことは、たとえば、次のようなことです。ストレスがあると過食をするといったことはよく言われます。ですが私は「本当かな?」と考えまし た。楽しいことがあった日にも、特別なストレスがない日にも、過食をする人はいるからです。すると、現象を解釈するためには別のストーリーが必要になりま した。・・・・・・・《続きを読む》


桂川 潤 PDF版『本は物である』の前口上

 PDF版『本は物である』の前口上 桂川 潤 

 

 拙著『本は物(モノ)である』PDF版は,書籍版の第1章,
第2章を抜粋したものです。「〈物である〉べき本の電子化」とは
笑止ですが,より多くの方に本づくりの現状を知ってもらい,それ
を踏まえて書籍電子化を議論してもらいたい,というのが著者とし
ての希望です。

 

 そもそも,本書のように本文・注・図版が絡みあった書物を,ノ
ンブルとページ概念を失ったリフロー型電子書籍(EPUB等)で再現
することは不可能です。解像度を抑えているとはいえ,図版を想像以
上に拡大できます(30ページの「鉄眼版一切経」を拡大してみてく
ださい)。同ページ4行目のように,ノンブル(ページ番号)による
参照/引照も可能です。何といってもPDFの最大の強みは,印刷すれ
ばいつでも紙の本に戻せることです。

 

 「被災地域の知へのアクセスの向上」をうたい,国策としてスター
トした経済産業省「コンテンツ緊急電子化事業(緊デジ)」が,2012
年4月の発足以来まったく機能していません。フォーマットやディバイ
ス(表示端末)が乱立したまま電子化が進められれば,“被災者”は特定
の電子ストアに囲い込まれてしまい,「知へのアクセス」どころでは
なくなります。

 

 特定のディバイスに向けた電子書籍を,他のディバイスやパソコン上
で閲覧できないことは,当初からわかりきっているのに,なぜ「緊デジ」
が国際標準のPDFを活用しないのか。「電子書籍懐疑派」としては,首
をひねらざるを得ません。

 書籍電子化が今後どう展開するかは予断を許しませんが,
『本は物である』PDF版を,ひとつの「たたき台」と受け止めていただ
ければ幸いです。

 

                    2012年10月20日 桂川 潤


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よって管理されている電子文書のオープンスタンダード(ISO 32000)で.
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