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2026年8月

書評 木村忠正著『ネット世論の構造』@産経新聞 2026年8月23日付

木村忠正 著『ネット世論の構造』の書評が@「産経新聞」2026年8月23日付に掲載されました。評者は長﨑励朗先生(桃山学院大准教授)。ご書評くださいました先生、掲載紙ご担当者様にお礼申し上げます。

「地球村」歩くために


 電子メディアによって空間を超えるコミュニケーションが可能になった状況を指す言葉に「地球村」がある。この言葉が希望とともに語られたこともあった。しかし、今日、われわれが目にしている炎上や分断といった現象は、さながら「村社会」の暗黒面の引き写しである。なぜこうなってしまったのか?

 本書を読めば、答えはおのずから明らかになる。すなわち、「村社会」は人類の根源的性質に根ざしており、ネットはそれを利用し、強める仕組みを内蔵しているのだ。

 このプロセスを理解するために、本書は「累積的文化学習論」を提唱する。......《続きは産経新聞 書評サイトへ》


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 木村忠正 著
 『ネット世論の構造』
 文化進化論・ソーシャルデータ・学習実践共同体
 出版年月日 2026/06/01
 ISBN 9784788519237
 A5判440ページ・定価5,500円

著者インタビュー『ジャーナリズムと記憶の社会学』著者、佐藤信吾さん@毎日新聞 2026年8月15日付

『ジャーナリズムと記憶の社会学』著者、佐藤信吾さんへのインタビューが「毎日新聞」2026年8月15日付に掲載されました。文と写真は栗原俊雄氏。ありがとうございます。

毎年の大戦報道 意義と未来


 メディアは毎年8月、集中的に過去の戦争をふり返る。「日々のニュースを扱うメディアがなぜアジア・太平洋戦争を報じるのか」。その問題設定が、本書の出発点だ。

 「8月ジャーナリズム」に関する従来の研究について、「ニュースの内容、何が報じられ何が報じられなかったのかを中心に問題点を明らかにしてきました。それだけでは批判されながら続いてきた理由や、報じる当事者にとっての意義が見えてきません」。

・・・・・・

 膨大な先行研究や同時代の論考を読み込む。一方で激戦地でありながら、日本の戦争報道が詳しく伝えてこなかったフィリピンの戦跡などに足を運ぶ。体験者の聞き取りも。資料の渉猟と、現地調査。「知の二刀流」が持ち味だ。32歳の若さ。長く豊かな研究の未来に期待したい。
(文と写真 栗原俊雄氏)

 

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佐藤信吾 著
戦場体験者なき時代の八月ジャーナリズムへ
出版年月日 2026/07/03
ISBN 9784788519305
4-6判280頁・定価3630円

 

 

書評  木村忠正 著『ネット世論の構造』@週刊読書人 2026年8月14日付

木村忠正 著『ネット世論の構造 文化進化論・ソーシャルデータ・学習実践共同体』の書評が、「週刊読書人」2026年8月14日付に掲載されました。評者は北村智先生。ご書評いただきありがとうございます。

 「ネットで激しい意見の対立が起きている」「ネットが炎上している」。こうした認識は、いまや特別なものではない。SNSに流れる投稿やトレンド、ニュースサイトのコメント欄を眺めていると、そこに社会全体の空気が映し出されているようにも感じられる。しかし、それは本当に社会全体の姿なのだろうか。あるいは、プラットフォームの仕組みによって選別され、増幅された断片にすぎないのではないか。木村忠正『ネット世論の構造 文化進化論・ソーシャルデータ・学習実践共同体』は、こうした問いに取り組む学術専門書である。
本書が明らかにしようとするのは、ネット上の分断や炎上がいかなる社会的条件のもとで生じ、なぜそれが私たちに「世論」のように見えるのか、という問題である。

…………

 
ネット世論の構造

文化進化論・ソーシャルデータ・学習実践共同体
木村忠正 著
社会学
出版年月日 2026/06/01
ISBN 9784788519237
A5判・440頁
定価5500円

書評  菅沼 明正 著『流転する伝統』@毎日新聞 2026年8月1日付

菅沼 明正 著『流転する伝統』の書評が、2026年8月1日付 毎日新聞に掲載されました。評者は橋本麻里氏。評者の先生に、心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

 去る7月26日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会は、奈良県の「飛鳥・藤原の宮都」を世界遺産に登録することを決定した。その報道に接した日本人の相当数が、「なるほど」と脳裏に描く風景があったはずだ。私自身、修学旅行と呼ばれる経験を、多数の国民が当たり前のように共有していることを疑問に思うことはなかった。だが「京都や奈良では文化財を鑑賞するもの」を前提とした文化財鑑賞のあり方は、すなわちそのような「社会制度」に基づいている。それがいったいどのようなものなのか、歴史社会学の立場から書かれた300ページ超の大著が解き明かす理由に、多くの読者は驚かずにいられないはずだ。

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 だが、何より注目すべきは、菅沼が提示し、書名に掲げた「流転する伝統」という概念だ。身の回りの「伝統」とされるものが、国の政策や企業の経済活動のため、新たに「創られた」ものであることを提示したのは、イギリスの歴史家、エリック・ホブスボウムだ。何かと便利でつい頼りがちだが、菅沼は「ある時点でナショナルな『もの』や『こと』として形成された『伝統』が、長期にわたり人びとに受け入れられ続けるしくみについては、十分に検討されてこなかった」とその限界を指摘、新しい「伝統」が定着し続けるしくみを、「流転する伝統」と名付けた。

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9784788519213_20260507093401 『流転する伝統
修学旅行と文化財鑑賞の歴史社会学』


菅沼 明正 著
社会学
出版年月日 2026/04/01
ISBN 9784788519213
A5判・360頁
定価4950円

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