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2025年7月

書評下村晃平著『ネオリベラリズム概念の系譜』@「図書新聞」2025年8月2日付


下村晃平著『ネオリベラリズム概念の系譜1834-2022』

の書評が「図書新聞」2025年8月2日付に掲載されました。評者は清水 習先生。ご書評くださいました先生、掲載誌ご担当者様にこころよりお礼申し上げます。ありがとうございました。
.....

 

……誰が誰を、誰が何をどういう意味でネオリベラリズムと呼ぶのか……。その言葉の使用の複雑化に伴い、ネオリベラリズムという意味は多様化し、多義的な概念になったということである。本書の分析は、日本語や英語はもちろん、フランス語からドイツ語の文献や資料までも網羅し、その言葉の使用を徹底的に追跡する。まさに、その態度は、稲葉振一郎が「禁欲的」とまで評するほどである。実際、その徹底した分析態度と挑戦は本書が第一に評価されるべき点であろう。しかし、他方で、本書はネオリベラリズム/新自由主義研究それ自体の難しさも体現している。……

 

 

9784788518711 『ネオリベラリズム概念の系譜1834-2022』

 下村晃平 著
 出版年月日 2025/02/28
 ISBN 9784788518711
 4-6判320頁・4,620円(本体4,200円+税)

 

 

 

 

紹介 「図書新聞」2025年7月26日号、「2025年上半期読書アンケート」号

「図書新聞」2025年7月26日号は「2025年上半期読書アンケート」号です。毎年恒例のこの企画に、自社本がとりあげられるとじつにうれしいのです。今回は坂野 徹先生に村上陽一郎の〈科学・技術と社会〉論 その批判的継承と発展を、山本 圭先生に『ネオリベラリズム概念の系譜 1834-2022』

おとりあげいただきました。ありがとうございます。こころよりお礼申し上げます


坂野 徹 先生
「日本における科学史・科学哲学研究をリードしてきた村上陽一郎の教え子たちによる論集。『村上陽一郎の科学論――批判と応答』(2016)の続編にあたる。……かつて「門下生」の末席に名を連ねた者として、村上さん自身が語るライフストーリーと戦後学術史を特に面白く読んだ」

ほか渡邉悟史著『生き物の死なせ方』(ナカニシヤ出版)、小林昌樹著『立ち読みの歴史』 (ハヤカワ新書) を取り上げられてます。

 

山本 圭 先生
「下村 晃平『ネオリベラリズム概念の系譜 1834-2022』は、大雑把なマジックワードとなってしまった「ネオリベラリズム」(新自由主義)をめぐる諸言説を丹念に跡づけた労作」


ほか村田陽 著『ギリシアへの陶酔 ジョージ・グロートとJ.S.ミルによる古代ギリシア思想の受容』(ナカニシヤ出版)、二井彬緒著『ハンナ・アーレントと共生の〈場所〉論 パレスチナ・ユダヤのバイナショナリズムを再考する』(晃洋書房)を取り上げられてます。

 


9784788518766 『村上陽一郎の〈科学・技術と社会〉論 その批判的継承と発展』

柿原 泰・加藤茂生・萩原優騎 編
出版年月日 2025/03/25
ISBN 9784788518766
4-6判・290頁
定価3850円(本体3,500円+税)

 

 

 

 

9784788518711 『ネオリベラリズム概念の系譜1834-2022』

 下村晃平 著
 出版年月日 2025/02/28
 ISBN 9784788518711
 4-6判320頁・4,620円(本体4,200円+税)

 




◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第256号■

2025年7月3日発行
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◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第256号■

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◇トピックス
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●お知らせ
弊社ではこのメールマガジン「新曜社<新刊の御案内>」を
メールマガジン配信会社から配信しておりますが、
配信会社のメール・広告が煩わしいという声を受けまして、
弊社からのメーリングリスト配信も行っております。

ご希望の方は下記フォームよりメールアドレスをご記入ください。
(ご登録いただきましたアドレスは配信以外には使用いたしません)
https://forms.gle/NC7HB16L25rCfuxm8

 

〇書評
ご書評くださいました先生、掲載紙ご担当者様に心よりお礼申し上げます。
ありがとうございました。

巽孝之・宇沢美子 編『〈21世紀版〉身体批評大全』の書評が、「週刊読書人」2025年6月6日付に掲載されました。評者は鈴木晶先生。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2025/06/post-b1501a.html


『戦艦大和の歴史社会学』の著者・塚原真梨佳氏へのインタビューが、中国新聞「歩く・聞く・考える」2025年6月25日付に掲載されました。インタビュアーは特別論説委員・岩崎誠氏。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2025/06/post-c64934.html


2025年6月29日付朝日新聞「俳句時評」にて、秋尾敏著『子規に至る』が紹介されました。評者は岸本尚毅氏。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2025/07/post-4d6c39.html


「俳壇」2025年7月号にて、秋尾敏著『子規に至る』の書評が掲載されました。評者は堀切実氏。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2025/07/post-947ebb.html

 

〇フェア
丸善丸の内本店3F 心理学書棚にて心理学書ブックフェア「非認知能力を育む」を展開しております。ノーベル経済学賞を受賞したへックマンが言及して以来、近年また注目されるこの能力に注目したフェアです。是非お立ち寄りください。
https://shinpanken.blogspot.com/2025/06/f.html

 

○新曜社ウェブマガジン「クラルス」

『ロボットの悲しみ』から10年後の再検討──「のようなもの」をめぐって(松本光太郎)
https://clarus.shin-yo-sha.co.jp/posts/8717

※『ロボットの悲しみ』は品切れ・重版未定です。

 

◇近刊情報
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2025年8月上旬発売
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テーマ分析
─実践ガイド
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バージニア・ブラウン/ビクトリア・クラーク 著
溝呂木佐季 訳
B5判並製368頁・予価6400円+税
ISBN 978-4-7885-1895-7  C1011
分野=心理学・社会学・コミュニケーション学・医療看護

引用が23万を超えるテーマ分析の論文で広く知られる著者たちによるガイド本。心理学やコミュニケーション学、社会学など幅広い社会科学で活用されるテーマ分析を背景の理論まで踏み込んで理解し、実践できるよう導いてくれる、突出して優れた教科書。

*卒論から博士論文、査読論文まで、自らの研究に使える実用的な内容

著者、訳者
バージニア・ブラウン:オークランド大学心理学部教授。
ビクトリア・クラーク:西イングランド大学准教授
溝呂木佐季:東京大学大学院学際情報学府博士課程

 

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2025年8月中旬発売
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知能とは何だろうか
─5つの視点から考える
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繁桝算男 編
四六判並製224頁・予価2600円+税
ISBN 978-4-7885-1888-9  C1011
分野=心理学・認知科学・AI

知能は人間だけが持つ能力と考えられていたが、生成AIの出現によって専売特許ともいえなくなった、知能とは何かが改めて問われている。AIを比較する対象として、心理学、人類学、動物学、認知科学の視点から、多角的に人間の知能について問い直す。

*AI時代の知能論

編者
繁桝算男:東京大学名誉教授/慶應義塾大学訪問教授


弊社関連書
繁桝算男 編
『心理学理論バトル 心の疑問に挑戦する理論の楽しみ』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b589801.html

 

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2025年8月上旬発売
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学問は信頼されていないのか
─統計でみる日本における科学の政治化
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太郎丸博 編
A5判並製176頁・本体2500円+税
ISBN 978-4-7885-1890-2  C1036
分野=社会学

日本学術会議任命拒否問題をはじめ、自公連立政権と学問=科学との対立が意識されるようになって久しい。では、一般市民は科学に対してどのような視線を向けているのか。果たして、学問への信頼は凋落しているのか。計量的データをもとに分析する。

*特定の政治的党派と科学との対立の激化は、科学の政治化と呼ばれている。
*米国では共和党(支持者)と科学との対立が顕著であるが、日本でも同様の事態が生じていると言えるのだろうか。統計的なデータをもとに、日本における科学の政治化を独自に研究する。

編者
太郎丸博:京都大学文学研究科教授

 

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2025年8月中旬発売
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〈男らしさ〉のゆくえ 増補版
─男性性の文化社会学
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伊藤公雄 著
四六判並製288頁・本体2800円+税
ISBN 978-4-7885-1889-6  C1036
分野=社会学・ジェンダー

現代社会の変容とともに、男性性にも揺らぎが生じている。本書では、男性たちを呪縛してきた〈男らしさ〉の問題を、近代社会の構造と重ね合わせて分析する。固定的な男性性にとらわれてきた男性たちを、ひとつではない〈男らしさ〉へと解放する。

*日本における男性学・男性性研究の草創期の成果。あらたに二つの章を追加し、30年ぶりに増補版として刊行。
*男性学・男性性研究や男性運動の近年の潮流についても紹介する。

編者
伊藤公雄:京都大学・大阪大学名誉教授


弊社関連書
レイウィン・コンネル 著
伊藤公雄 訳
『マスキュリニティーズ 男性性の社会科学』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b605480.html


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2025年8月下旬発売
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ワードマップ オートエスノグラフィー・マッピング
─「私」からはじめる研究手法を知るための地図
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土元哲平・桂悠介・サトウタツヤ 編
四六判並製220頁・本体2800円+税
ISBN 978-4-7885-1892-6  C1011
分野=心理学・社会学

「私」の経験を主題とした研究手法=オートエスノグラフィー。芸術/科学を架橋するこの多様なアプローチを、八つに整理して紹介するマッピング(地図)が誕生。初学者へのガイドから、学問と人生にかかわる根本的な論点まで網羅した、待望の入門書。

*関連する重要キーワードの解説や「よくある質問と答え」(Q&A)も付録として掲載。
*既刊『質的研究法マッピング』をはじめ、好評なマッピングシリーズの最新刊。

著者
土元哲平:立命館大学OIC総合研究機構特別招聘研究教員・准教授
桂悠介:独立行政法人日本学術振興会特別研究員PD
サトウタツヤ:立命館大学総合心理学部教授


弊社関連書
トニー・E・アダムスほか 著
松澤和正・佐藤美保 訳
『オートエスノグラフィー 質的研究を再考し、表現するための実践ガイド』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b614738.html

サトウタツヤ・春日秀朗・神崎真実 編
『ワードマップ 質的研究法マッピング 特徴をつかみ、活用するために』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b472449.html

鈴木朋子・サトウタツヤ 編
『ワードマップ 心理検査マッピング 全体像をつかみ、臨床に活かす』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b611567.html

青山征彦・古野公紀・サトウタツヤ 編
『ワードマップ 学習マッピング 動物の行動から人間の社会文化まで』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b652470.html

「ワードマップ」シリーズ
https://www.shin-yo-sha.co.jp/search/?search_series=13241

 

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2025年8月下旬発売
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こころの専門家、保育園に入る
─「まなざし」と「ゆとり」によるクラスの変化
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西野将史 著
A5判並製188頁・本体2400円+税
ISBN 978-4-7885-1893-3  C1011
分野=臨床心理学・保育

心理士が「子どもの内的世界に興味・関心を示す存在」としてその場に居続ける精神分析的観察法。この方法が、なぜ子どもと保育者を支え、こころにゆとりをもたらすのか。週1回の観察と保育士との「対話」が崩壊しかけたクラスを変えた2年間の物語。

*「一緒に遊ばず、見ているだけ」の心理士が子どものこころをつかむのはなぜか?
*「大人の都合」を「子どもの視点」へと転換するために

編者
西野将史:早稲田大学総合研究機構社会的養育研究所 招聘研究員


弊社関連書
西野将史・前川あさ美 著
『子どもに寄り添う「観察マインド」 思いやりのある支援に生かす』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b659168.html


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2025年8月下旬発売
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貨幣の記号論 叢書セミオトポス19
─混淆する価値と意味ともの
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日本記号学会 編
A5判並製200頁・予価3200円+税
ISBN 978-4-7885-1894-0  C1010
分野=現代思想・経済史・文化人類学

「貨幣とは何か」は多くの分野で問われてきた難問である。単なる記号という考えから金銀など物質的価値を持つものという考え、最近のSNS上の再生数、暗号資産などまで多様化している。貨幣史、メディア論、文化人類学などの論者が多面的に考察する。

*話題のデヴィッド・グレーバー『負債論』などによりつつ、刑務所内でのラーメン貨幣、援助物質サバ缶が貨幣?などを取り上げ、具体的に貨幣を論じる。

弊社関連書

「叢書セミオトポス」シリーズ
https://www.shin-yo-sha.co.jp/search/s13276.html


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2025年8月下旬発売
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高齢化と介護・日独の経験とアプローチ
─地域コミュニティの現状と課題
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フランツ・ヴァルデンベルガーほか 編
A5判並製352頁+口絵4頁・本体5800円+税
ISBN 978-4-7885-1896-4  C3036
分野=高齢化・福祉・介護保険

日本とドイツは世界有数の超高齢社会。ドイツをモデルにしてきた日本の介護保険制度は危機の渦中にある。日独両国はどのように課題に対処してきたのか?豊富な経験や解決策を共有して、持続的な介護保険制度と高齢者ケアシステムを展望する。

*日独の高齢化・老年学の第一線の専門家が、統計データと先進事例の両面から検証、比較分析
*ドイツ日本研究所による日独共同研究の出版。5つのテーマを設定して、山積する課題を掘り下げる。
(1)地方自治体の役割
(2)地域コミュニティと高齢者の社会参加
(3)介護人材不足への対処
(4)介護ロボットなど先端 技術の活用
(5)新型コロナウイルス感染症の影響とその対処


編者、訳者
フランツ・ヴァルデンベルガー:ドイツ日本研究所所長
ゲルト・ネーゲレ:ドルトムント工科大学教授
工藤裕子:中央大学教授
松田智生:三菱総合研究所主席研究員

 


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編集後記


わが町神保町には「CHEKCCORI(チェッコリ)」というハングル語の専門書店があるのだが、まあ表紙をみただけではまだまだチンプンカンプンで、なかを見てもさっぱりなのだが、キレイな、ステキなカバーデザインを見ているだけで楽しい。装丁に凝るところなどは日本の出版文化に近いのかなどと愚考する。そして価格。洋書であるからしてけっこうなお値段なため、装丁だけで買うにはまだまだ勇気がいる。教保文庫に行ったときにでも買おうと我慢している。


このお店で買うのは、おもに日本語で書かれた韓国についての冊子。おっさんが自費出版ものと形容してきた、いまだとZINEというのだろう世界がじつに新鮮で、わくわくさせてくれる。『冷麺の麺は黄色か? 灰色か? 第2集』と『シムルッケ、ケンチャナ』(原著はハングル文字表記)というeereeさんのzine、韓国語と英語、日本語が併記された、可愛らしい絵本を購入。


『冷麺の麺は黄色か? 灰色か? 第2集』


BTSファンと思われる著者が、韓国ドラマに出てくる冷麺の色の違いに興味をもち、冷麺探究調査にむかったじつに読みがいのあるものだ。この冊子を紹介しようと表紙をみているのだが、まず著者名がない。奥付はなく謝辞があるのみ。下記のようなサイトを主催しているようですが。

冷麺.jp https://naengmyeonjp.booth.pm/


第2集は京都、仙台、ソウル、平昌、釜山とオタ活込みの潤沢な取材費をかけたリサーチ。著者の並々ならぬ情熱は、文化人類学会でなされた冷麺に関する研究発表があったと聞けば、見ず知らずの研究者に直接コンタクトをとるというエピソードからも分かる。多くの参考文献のなかに、弊社『引揚者の戦後』(島村恭則編)をみつけたときには驚いた。朝鮮半島と日本の、人の往来を調べるためだろうか、これは日本-韓国文化研究の一級の資料と思った次第。この夏、黄色い麺の冷麺を見つけて、ぜひ食べてみよう。(N


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◇奥付
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次回発行は2025年8月上旬頃を予定しております。

書評 秋尾敏著『子規に至る』 「俳壇」2025年7月号

「俳壇」2025年7月号にて、秋尾敏著『子規に至る』の書評が掲載されました。評者は堀切実氏。ご書評いただきありがとうございました。こころよりお礼申し上げます。

近代俳句史の再構築へ向けて

二十七年前に『子規の近代』という好著を出した著者が、今度『子規に至る』 という近代俳句史の黎明期の真実を探り出す快著を刊行した。「俳壇」連載の稿が基になっている。

私がこの本に共感できる三点を述べたい、第一は、従来の常識とは違い、俳句史を近世から近代への一つの流れとしてとらえている点である。……

第二に、幕末期から明治期にかけての国家意識の高揚に国学的な世界観の反映があり、俳人たちも同様で、先の鳳朗などはその典型であったという論調である。……

第三に、近年、一茶の近代性が説かれるなかで指摘される俳人の「自我」の確立を、国学的な「自我」として捉えている点である。近代的な「自我」の確立は自由民権運動以後であったとしても、そこに近世的「自我」の発露をみているのである。……

総じてこの本は明治俳句史の再構築をめざしたものと言える。子規一派の活躍と同時に、江戸期以来の旧派作品にも結構佳句があることは、近年の研究で証明されている。……


 

9784788518759 『子規に至る 十九世紀俳句史再考』 

 秋尾 敏 著
 ジャンル 文学・エッセイ
 出版年月日 2025/03/15
 ISBN 9784788518759
 46判282頁・定価2,970円



書評 秋尾敏著『子規に至る』@朝日新聞「俳句時評」 2025年6月29日付 

2025年6月29日付朝日新聞「俳句時評」にて、秋尾敏著『子規に至る』が紹介されました。評者は岸本尚毅氏。ご紹介いただきありがとうございました。こころよりお礼申し上げます。

俳句時評 「旧派」の実態とは 岸本尚毅


明治以降の俳句史の出発点は、正岡子規による俳句の近代化だといわれる。旧弊な「月並俳句」を刷新したのが、「新派」たる子規の改革だという説明は単純明快で便利である。

ところが、いわゆる「旧派」の実態は案外知られていない。それを調べあげたのが秋尾敏の近刊『子規に至る 十九世紀俳句史再考』(新曜社)である。

本書によると、幕末から明治にかけては俳人たちも国学の影響を受けた。彼らは新政府の下で「教林盟社」や「明倫講社」という団体を作り、神職や僧侶と並んで「教導職」という官職を得た。この時代の俳人の社会的な活発さとしたたかさは、風流韻事のイメージとはほど遠い。以下、彼らの句を引く。……
……
……

明治期を通じて勢力を持っていた「旧派」だが、その後はどうなったのだろうか。今後の俳句史研究の課題として、興味深い論点である。


9784788518759 『子規に至る 十九世紀俳句史再考』 

 秋尾 敏 著
 ジャンル 文学・エッセイ
 出版年月日 2025/03/15
 ISBN 9784788518759
 46判282頁・定価2,970円



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