書評 楊 駿驍・鄧 剣・松本健太郎 編『日中韓のゲーム文化論』 2024年6月29日付「図書新聞」
楊 駿驍・鄧 剣・松本健太郎 編
『日中韓のゲーム文化論 なぜ、いま〈東アジア・ゲーム批評〉なのか』
の書評が2024年6月29日付「図書新聞」にて掲載されました。評者は川﨑寧生先生。ご書評くださいました先生、書評紙ご担当者様、ありがとうございます。こころよりお礼申し上げます。
日中韓三国のゲーム文化の社会文化的差異の共同理解を進める
……三国のゲーム文化は、各々の国の社会文化に影響を受ける形で、受容に大きく差異が現われている。その結果、研究においても独自のアプローチがなされてきた。しかし、前書きによると、特に人文学の分野では、各国の研究が繋がらないまま進み、研究の独自性についても顧みられてこなかった。今後、「東アジア」地域全体を考え、共同して研究を進めるためには、ゲーム研究においても、様々な社会・文化的差異が生まれる要因について、考え理解する必要がある。
本書は、上記のような研究史上の課題を解決することに挑戦するため、刊行された。本書では各国の第一人者による、ゲーム作品と周辺の社会文化を対象とした論考が18本収録されている。各国の割合は日本が10本、中国が5本、韓国が3本とばらつきがある。あとがきによると元々中国向けに刊行された日本ゲーム研究アンソロジーを、本書の目的に合わせる形で直近の中韓の代表的な論考を翻訳、追加し、編集したためであろう。いずれにせよ、普段我々が手に取れない中韓の研究を日本語で読むことが可能なのはありがたいことであり、収録された論考も重要なものばかりである。
……本書を契機として、今後は中韓との共同のゲーム研究が様々な形で進むとともに、東アジア各国のゲーム文化と社会との関わりについての研究も進み、東アジア全体の研究を共同して進められる環境が更に整っていくことを期待したい。
なぜ、いま〈東アジア・ゲーム批評〉なのか
楊 駿驍・鄧 剣・松本健太郎 編
出版年月日 2024/03/05
ISBN 9784788518360
A5判・400頁
定価4,950円(本体4,500円+税)
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