書評 角田 燎 著『陸軍将校たちの戦後史』 週刊読書人 2024年5月3日付
角田 燎 著『陸軍将校たちの戦後史』
の紹介が、週刊読書人 2024年5月3日付に掲載されました。評者は好井裕明先生。ご書評くださいました先生、掲載紙ご担当者さま、ありがとうございます。
アジア・太平洋戦争をめぐり多くの戦争社会学研究成果がある。それらは戦争観・戦争の記憶研究であり軍隊体験者の戦後史研究であり戦友会の研究群だ。本書は元陸軍将校たちという軍人エリートをめぐるものであり、先行研究の欠落を埋める貴重な成果だ。
……『偕行』の言説をただ印象的に読み解くのではなく「会の中心世代/世代間相違」「会の資産/社会関係資本」「政治との関わり」「戦後社会から陸軍、陸軍将校へ向けられた視線」という四つの分析軸を設定し、そこから時代状況や文脈に感応した著者独自の論述は説得的であり思わず読みこんでしまう。本書を読んで最も印象に残ったのは「陸軍の反省」の内実であり、元陸軍将校たちのどうしようもない「エリート」性だ。……
『陸軍将校たちの戦後史』
「陸軍の反省」から「歴史修正主義」への変容
角田 燎 著
2024/03/19
9784788518391
4-6判・264頁 定価 3190円
« 紹介 角田 燎 著『陸軍将校たちの戦後史』日本経済新聞 2024年4月20日付 | トップページ | ◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第244号■ »
« 紹介 角田 燎 著『陸軍将校たちの戦後史』日本経済新聞 2024年4月20日付 | トップページ | ◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第244号■ »
コメント