◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第241号■
2024年2月22日発行
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◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第241号■
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◇トピックス
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●お知らせ
弊社ではこのメールマガジン「新曜社<新刊の御案内>」を
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〇書評
ご書評くださいました先生、掲載紙ご担当者様に心よりお礼申し上げます。
ありがとうございました。
粟谷佳司著『表現の文化研究』の書評が「図書新聞」2024年2月24日付にて掲載されました。評者は長崎励朗先生。(崎は立つ崎)
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2024/02/post-cacdca.html
○新曜社ウェブマガジン「クラルス」
連載 『自己の科学は可能か』出版記念シンポジウムの現場から
第2回 自己という檻の中(弘光健太郎)
https://clarus.shin-yo-sha.co.jp/posts/7818
第3回 自己であることと科学すること(田中彰吾)
https://clarus.shin-yo-sha.co.jp/posts/7828
第4回 実感としての自己感の科学へ向けて(金山範明)
https://clarus.shin-yo-sha.co.jp/posts/7873
◇近刊情報
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2024年3月上旬発売
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生ける死者の震災霊性論
─災害の不条理のただなかで
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金菱清 著
四六判並製216頁・本体2300円+税
ISBN 978-4-7885-1842-1 C1036
分野=東日本大震災・災害
なぜ震災の被災者が自らを罪深いと思うのか、亡き人を思い、なぜ深い後悔に涙するのか。言葉にできない沈黙の中で、幽霊や夢に仮託しているのは何か。
人知れず孤立し、苦しみ続ける被災者への綿密なフィールドワークを通じ、実存から立ち上げる霊性論。
*聞き取り調査を究めた著者が明かす「インタビューの敗北宣言」。
*「語り」から「書く」へ。質的調査法の転換をフィールドワークの現場から明らかにする。
*大切な人をある日突然奪われる災害。誰もが直面しうる残酷な現実と、そこから立ち上る霊性とは何か、鋭く映し出す。
著者
金菱清:関西学院大学社会学部教授・放送大学客員教授
金菱清先生 既刊
『災害の記憶を解きほぐす』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b624308.html
『逢える日まで』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b598885.html
『呼び覚まされる 霊性の震災学』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b455547.html
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2024年3月中旬発売
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陸軍将校たちの戦後史
─「陸軍の反省」から「歴史修正主義」への変容
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角田 燎 著
四六判上製264頁・本体2900円+税
ISBN 978-4-7885-1839-1 C3036
分野=社会学・現代史
戦後、親睦互助を目的として戦友会を結成した旧陸軍のエリートたちは、戦争を指揮したことに自責の念を抱いていた。その彼らがなぜ「歴史修正主義」に接近し、政治団体として会を先鋭化させていったのか。陸軍将校たちの戦後史と戦争観の変容に迫る。
*これまでの軍隊経験者の戦後史研究はおもに、末端の兵士や下士官(準エ リート)を扱ってきた。本書は、旧陸軍の上級者であった者たちに焦点を絞り、彼らの戦後史と戦争認識を明らかにしている。
*戦友会を対象とした従来の研究群においても、戦友会の非政治性や、戦後世代へ会を継承することの困難さが指摘されてきた。一九九〇年代に会の政治化を遂げ、元自衛隊幹部へ門戸を開いた本書の事例は、戦友会研究の蓄積にも一石を投じるものである。
著者
角田 燎:立命館大学立命館アジア・日本研究所専門研究員
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2024年3月下旬発売
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インプロ教育の探究
─学校教育とインプロの二項対立を超えて
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高尾隆・園部友里恵 編著
四六判並製346頁・本体3200円+税
ISBN 978-4-7885-1841-4 C1037
分野=教育
インプロは、もともと学校教育と対立するかたちで生まれたが、「アクティブ・ラーニング」の重要性が言われるなか、学習方法の一つとして広まりつつある。インプロの研究者・実践者たちによる、今日のインプロ教育の多様な実践の報告と理論的な分析。
*インプロの考え方を教育現場で活かすための本
著者
高尾隆:東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授
園部友里恵:三重大学大学院教育学研究科准教授
園部友里恵先生 既刊
『インプロがひらく〈老い〉の創造性』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b559518.html
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2024年3月下旬発売
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質的心理学研究 第23号
─特集 産・学・官連携による/についての質的研究
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日本質的心理学会『質的心理学研究』編集委員会 編
B5判並製284頁・本体3200円+税
ISBN 978-4-7885-1838-4 C1011
分野=質的心理学
「知」の社会への還元、イノベーション創出を目的に推進されてきた産官学連携。異質な組織による協働、民間も含めた多様な人びとの参画はなにをもたらしたのか。特集ではこの営みを心理学的視点で分析した4本の論考でみていく。一般論文は11本収載。
質的心理学研究
https://www.shin-yo-sha.co.jp/search/s13251.html
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編集後記
京成八幡駅前に「山本書店」という古本屋さんがある。
店内は文庫新書から専門書までバランスのよい品揃えで、私のような古本屋さん初心者でも楽しめるつくりになっている。
将棋の本も充実していて、個人的にはうれしいポイントだ。
先日伺った際に購入した3冊。
『啓文社 七十年をふりかえって』
広島の書店、啓文社さんの歴史。いまや岡山本店やポートプラザ店など、岡山や福山といえば啓文社さんの名前があがるが、尾道で創業し福山に進出する際や倉敷店の岡山初出店の際の苦労が語られていて、あっという間に読んでしまった。
『出版大崩壊』(小林一博/著、イースト・プレス)
イースト・プレスといえば神保町の出版社だが、挟まれていた読者カードで2001年頃は西日暮里にあったことを知る。
『紀伊國屋文左衛門の生涯』(山木育/著、マネジメント社)
紀州(和歌山県)から出て,みかんを江戸に海上輸送して大きな利益を得たといわれる紀伊國屋文左衛門。
和歌山のみかん農家出身の私のために置いてあったのかというような本で、思わず購入。
どれも、古本屋さんならではの出会いだった。
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『絶滅危惧個人商店』(井上理津子/著、ちくま文庫)
駄菓子屋さん、魚屋さん、古本屋さんなど、素晴らしき個人商店の数々。
路地裏、駅前、商店街で見つけた魅力あふれる19軒を紹介する本。
本書の取材時期は2018年の秋から2020年の春まで。この本は単行本の文庫化だが、ちょうどコロナ禍の2020年12月に単行本が刊行されている。単行本のあとがきには「コロナ禍にもめげず、登場する全店が頑張っている」とある。名店揃いである。
登場するお店の中で、江東区南砂町の古本「たなべ書店」田辺さんがおもしろい。
用があるときは常連さんに店番を頼んで、三十三年間無休営業。
35坪の店内に少なく見積もっても10万冊の本。
著者の井上理津子さんは以前夕刊紙の連載で都内の古本屋さんを二百軒まわり、その中で印象が強かったお店というだけあって、店主も店内も強烈だ。
「映画のパンフレット、百円から二十五万円まで、ね」
「この仕事、毎日えんまさんになって、売れない本に引導を渡さなきゃならない」
涼しい顔をして言う店主の田辺さん。
たなべ書店は1986年に開業。元旺文社の営業マン。
開業のきっかけは岡山の古本屋さん「万歩書店」に足繁く通い、社長から「そんなに大量に買うなら、あなたも古本屋をやったら」と言われたのがきっかけ。
繁盛したきっかけとして「チリ交さん」(チリ紙交換業者)をあげる。
チリ紙交換のトラックを追いかけ、漫画や雑本を買い取る。そのうち「古紙再生業者よりも高く買ってくれる古本屋がいる」と業者から業者へと伝わり、取引業者が増える。
廃品回収に自治体が学校や町内会に報奨金を出すようになったなどの理由でチリ交さんが減ると、今度は「古本出張買取中。即、お宅までうかがいます」のチラシを近所に配りまくる。
こうした猪突猛進仕入れで在庫を増やし、90年代からの新古書店チェーンの台頭をものともせずに受け入れられていく。
昔に比べたらお客さんの数は「今じゃ静かなもんですよ」と店主はいうが、著者いわく都内の古本屋の中で客数は「トップ5」に入るというのだから恐れいる。
上京後はじめて住んだ街が江東区だったのに、まだ足を運べていない。
あと30年はお店を続けたいと言う田辺さん。近々行きたいと思う。
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はじめに紹介した山本書店さんも、40年以上続いてきたお店であるが、今年の3月頃に閉店となるようだ。
好きな店には行けるうちに行かねばならない。
我が子の散歩を口実に、妻に内緒で古本屋に向かうのであった。(H
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