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2022年9月

書評 デヴィッド・パレ 著『協働するカウンセリングと心理療法』@心と社会 No.189 2022

デヴィッド・パレ 著『協働するカウンセリングと心理療法』の書評が「心と社会」 No.189 2022に掲載されました。評者は関 百合先生。ご書評くださいました先生、掲載誌ご担当者様に深くお礼申し上げます。ありがとうございました。

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デヴィッド・パレによるこの600頁にわたる大作は、カウンセラー/セラピストがいかにしてクライエントと協働関係を築くかという臨床の知にあふれたテキストである。そこに難しい理論も用語もなく、アインシュタインやギアツなど心理学以外にも幅広い引用を用いて解説し、実践例も豊富に挙げている。この著書は、特にカウンセリングを始めたばかりの初学者にとっては大きな助けになるだろう。初めてのカウンセリングで何をどう聞いたらよいかわけもわからない時、膠着状態に陥った時、クライエントをアセスメントしては見たが役立つようには思えない時、この本は初学者の立場に立って、そして多くの例を引きながら寄り添ってくれる。本来はトレーニング中の大学院生に向けて作成されたのであろう工夫が随所に見られるが、経験を積んだカウンセラー/セラピストも日頃の自らの臨床を顧みる機会として一読をお勧めする。

この著書が画期的であると感じるのは、カウンセリングが実は「文化間の交流」の場であることを明言し、人類学者のフィールドワークを思わせる細心さと共感に満ちた好奇心によってクライエントと協働関係を築くことが重要であることを強調する点である。・・・・・・

 


協働するカウンセリングと心理療法

文化とナラティヴをめぐる臨床実践テキスト

◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第225号■

2022年9月26日発行
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◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第225号■

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◇トピックス
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●お知らせ

弊社ではこのメールマガジン「新曜社<新刊の御案内>」を
メールマガジン配信会社から配信しておりますが、
配信会社のメール・広告が煩わしいという声を受けまして、
弊社からのメーリングリスト配信も行っております。

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(ご登録いただきましたアドレスは配信以外には使用いたしません)
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〇書評
ご書評くださいました先生、掲載紙ご担当者様に心よりお礼申し上げます。
ありがとうございました。


佐藤典司、八重樫文 監修・著 後藤 智・安藤拓生 著
『デザインマネジメント論のビジョン』の書評が、図書新聞2022年9月17日付に掲載されました。評者は岩谷昌樹先生です。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2022/09/post-40d049.html


I.ジャニス 著 細江達郎 訳『集団浅慮』の書評が、「読売新聞」2022年8月21日付に掲載されました。評者は牧野邦昭先生。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2022/09/post-be84ba.html

 


○新曜社ウェブマガジン「クラルス」
https://clarus.shin-yo-sha.co.jp/

 

 

◇近刊情報
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10月上旬発売予定
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心理療法家がよみとく「君の名は。」
―目に見えないイメージの力
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山 愛美 著
四六判並製208頁・本体2400円+税
ISBN 978-4-7885-1789-9 C1011
分野=臨床心理学

新海誠監督のアニメ映画「君の名は。」の世界に魅せられた著者が、心理療法で夢を扱う手法によって物語の中に入り込み、縦横にイメージを深めていく。心と体、記憶、時間、無意識……深層心理学にまつわるテーマが埋め込まれた作品のあらたな読み方。

*作品のファンはもとより、「君の名は。」をまだ見ていない人にも。
*新海誠監督最新作「すずめの戸締まり」は11月公開!


著者
山 愛美(京都先端科学大学人文学部心理学科教授)

 


10月中旬発売予定
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心理学者の考え方
―心理学における批判的思考とは?
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ドナルド・H・マクバーニー 著
金坂弥起 監訳
A5判並製184頁・本体2100円+税
ISBN 978-4-7885-1787-5  C1011
分野=心理学

心理学を学ぶとは何を学ぶことだろうか。

心理学に対する学生たちの素朴だが鋭い疑問に丁寧に答えながら、一般の人びとが抱いている心理学への誤解を払拭し、科学的な心理学の原理原則を学ぶ49講。心理学に基づく批判的思考を身につけるための一冊。


著者
ドナルド・H・マクバーニー(ピッツバーグ大学名誉教授)
金坂弥起(安田女子大学心理学部現代心理学科教授)

 


10月中旬発売予定
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コンテンツのメディア論
―コンテンツの循環とそこから派生するコミュニケーション(仮題)
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松本健太郎・塙幸枝 著
A5判並製240頁・本体2500円+税
ISBN 978-4-7885-1783-7  C1036
分野=メディア論・現代思想

バルトは「作品からテクストへ」といったが、今や「テクストからコンテンツへ」といえよう。

コンテナ(容れ物)と対で考えられてきたコンテンツは、デジタル革命によりコンテナから離れて情報空間に浮遊する。

その実態をメディア論的に解明する。

 

*コンテンツと呼び変えることで何がどう変わるのかを、スマホ、SNS、ゲームなどとの関わりで具体的に説く。
*サブスクリプション・サービスにより、モノを持つという所有権でなく、データにアクセスする権利が重要になったことなどを取り上げる。


著者
松本健太郎(二松学舎大学文学部教授)
塙幸枝(成城大学文芸学部専任講師)

 


10月下旬発売予定
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文化横断調査
―ソーシャルワーク研究のためのポケットガイド
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ジョルジ・デルヴァ、ポーラ・アレン・ミアーズ、サンドラ・L. モンパー 著
森木美恵、米田亮太 訳
四六判並製216頁・本体2800円+税
ISBN 978-4-7885-1788-2  C3036
分野=ソーシャルワーク、社会福祉

異なる文化的背景をもつ集団が抱える問題や価値観を、安易にその文化の特徴としてしまうことなく、文化的要因と他のアイデンティティ要因との相互作用として多面的に理解するために有効な研究プロセスを、実際の調査研究に即して懇切に紹介。

*シリーズ前作『論文を書く・投稿する』も好評発売中


著者
ジョルジ・デルヴァ(ボストン大学ソーシャルワーク学部長)
ポーラ・アレン・ミアーズ(元イリノイ大学学長)
サンドラ・L. モンパー(ミシガン大学ソーシャルワーク学部准教授)
森木美恵(国際基督教大学上級准教授)
米田亮太(共同通信社編集局文化部記者)


「ソーシャルワーク研究のためのポケットガイド」シリーズ前作
『論文を書く・投稿する』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b575208.html

 


10月下旬発売予定
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人文・社会科学のためのヒューリスティクス入門
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アンドリュー・アボット 著
秋吉美都 訳
四六判並製272頁・予価2900円+税
ISBN 978-4-7885-1790-5  C1036
分野=社会学・心理学

ヒューリスティクスとは? 学問上の斬新な発見は、各種の調査法などの緻密な方法論よりも、チェスやパズルのように想像力を駆使した指し手、精神的な動きから生まれる!社会学、心理学をはじめ幅広く応用できる考え方を明快に説いた初の入門書。

*シカゴ大学の学部生むけの講義教科書を全訳。訳者は著者アボット教授の愛弟子。
*学生・初学者が抱く疑問やぶつかる悩みを想定した、懇切丁寧な解説と読みやすい訳文。専門研究者にも有益な示唆に富む読み物となっている。


著者
アンドリュー・アボット(シカゴ大学教授)
秋吉美都(専修大学人間科学部教授)

 

 


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編集後記


今年の3月に知人が亡くなった。海外で金融の仕事に就き、30代半ばで退職、その後資格をとってロンドンでカウンセリングの仕事をしていた。昨年末に日本に帰国するようチケットをとっていたのだけれど、体調をくずし、コロナ禍ということもあり、思うように治療も受けられない状況のなかで亡くなってしまった。

彼女とは仕事の話はまったくせず、なぜカウンセラーの仕事についたのか、その経験をゆっくり聞きたいと思っていたのだけど果たせなかったのが、とにかく心残りである。


スー・スチュアート・スミス著『庭仕事の神髄 老い・トラウマ・孤独を癒す庭』(和田佐紀子訳、築地書館)

著者専門の精神医学や心理療法の知見だけでなく、文学、歴史、科学―科学など広範囲におよぶ興味深いエピソードは読んでいてじつに楽しい。
本書の原著名はThe Well Gardened Mind:Rediscovering Nature in the Modern World。

この邦題はどうなんだろうと思ったけれど、キレイな花々や木をアレンジして美しい庭をつくることなのではなく、庭にいて草花や木の手入れを日々すること、ただ土を耕すことが重要だとしている点で、じつにいい書名だと思った。

亡くなったマリちゃんもガーデニングを楽しんでいたようだ。彼女の庭に、近所に住む友人たちが別れを惜しむサヨナラの看板を立てている写真が送られてきて、知った。あの黄色い花はなんという花だったか、今度調べてみようと思う。(N

 

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◇奥付
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次回発行は2022年10月下旬を予定しております。

書評 I.ジャニス 著 細江達郎 訳『集団浅慮』@読売新聞 2022年8月21日付

I.ジャニス 著 細江達郎 訳『集団浅慮』の書評が、「読売新聞」2022年8月21日付に掲載されました。
評者は牧野邦昭先生。ご書評くださいました先生、掲載紙ご担当者さまにこころよりお礼申し上げます。ありがとうございました。

 団結するほど反論困難に

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 本書では、政策を決定する集団のメンバー間で愛想のよさや団結心が増せば増すほど、独立した批判的思考は困難になり、非合理的な意思決定が行われるようになり集団浅慮が発生すると指摘する。それを防ぐため、集団では反論や疑問を述べることを奨励すること、リーダーは自分の好みや期待を述べることなく公平な立場に立ちオープンな雰囲気を作ること、そして一つの集団だけでなく他の集団も政策の立案と評価に関わることが対処法として示されているが、それを実践することの難しさも本書は指摘している。
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書評全文を読む>>>>>>読売新聞 本よみうり堂




9784788517707 『集団浅慮』


アーヴィング・L・ジャニス 著
細江 達郎 訳
2022/05/20
ISBN 9784788517707
四六判600頁・定価 4,730円
在庫 在庫あり

佐藤典司、八重樫文 監修・著 後藤 智・安藤拓生 著『デザインマネジメント論のビジョン』@図書新聞2022年9月17日付

商品に新たな付加価値を与え、企業組織に新たな方向性を示すデザインマネジメントを理路整然とナビゲートする労作


佐藤典司、八重樫文 監修・著
後藤 智・安藤拓生 著
『デザインマネジメント論のビジョン』の書評が、
図書新聞2022年9月17日付に掲載されました。評者は岩谷昌樹先生です。評者の先生、掲載紙ご担当者さまに、心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。


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そうした時期に、GAFAのようなプラットフォーマーを輩出することができず、平成が「失われた30年」と評される日本も、ここに来て遅ればせながら「デザイン経営」がブランド価値を高め、イノベーションを実現して、企業の産業競争力を向上させるものであると気付き、2018年には経済産業省・特許庁が『「デザイン経営」宣言』(「産業競争力とデザインを考える委員会」2018年5月23日)を提示した。そこでの政策提言は、企業がデザイン経営に取り組みやすくなるように後押しする施策であり、あくまでも実際のオペレーションは企業自らで行なう必要がある。では、どうしたら良いのか。新たに何かを取り組み始める時の常套手段は、まずビジョンを明確にすることである。

本書は、まさにこの問題に真正面から答えるものである。企業がデザインを自社組織にどのように落とし込めば、デザインの有する力を最大限に活用できるのかについて、極めてアカデミックなスタンスに立ち、セオリカルなアプローチから道理を明るくすることに努めた労作である・・・・・・

 

 

9784788517660_20220912122201

佐藤典司、八重樫文 監修・著
後藤 智・安藤拓生 著
『デザインマネジメント論のビジョン』

出版年月日 2022/03/30
ISBN 9784788517660
4-6判264頁 定価 2,640円(本体2,400円+税)
在庫あり

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