2022年6月20日発行
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◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第222号■
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◇トピックス
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●お知らせ
弊社ではこのメールマガジン「新曜社<新刊の御案内>」を
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〇書評
ご書評くださいました先生、掲載紙ご担当者様に心よりお礼申し上げます。
ありがとうございました。
清水 亮 著『「予科練」戦友会の社会学』 の書評が2022年6月4日付、
朝日新聞書評欄に掲載されました。評者は保阪正康氏。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2022/06/post-2cc980.html
能智正博・大橋靖史 編『ソーシャル・コンストラクショニズムと対人支援の心理学』の書評が
「こころの科学」最新号(224号2022.7)に掲載されました。評者は安達映子先生。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2022/06/post-f9a27a.html
○新曜社ウェブマガジン「クラルス」
https://clarus.shin-yo-sha.co.jp/
◇近刊情報
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6月下旬発売予定
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ヴィゴツキー小事典
――思想・理論・研究の構想
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佐藤公治 著
四六判並製304頁・本体2800円+税
ISBN 978-4-7885-1779-0 C1011
分野=現代思想・心理学・教育学
ヴィゴツキーは人間精神の発達、教育を考える上で欠かせないが、その著作は多岐にわたり、読みこなすのは容易ではない。
重要な著作をとりあげ、思想・理論だけでなく、その背景にある研究構想まで含めて踏みこみ、一冊で理解できるヴィゴツキー案内。
*一冊でわかるヴィゴツキー案内
著者
佐藤公治(北海道大学名誉教授)
6月下旬発売予定
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詩歌療法の理論
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小山田隆明 著
四六判並製224頁・本体2300円+税
ISBN 978-4-7885-1778-3 C1011
分野=カウンセリング・心理学・詩歌論
詩歌療法という言葉を知らずとも、古来人は、詩歌に心理的な効果のあることに気づいていた。
古今東西の詩(歌)集や詩について書かれた本に詩歌療法のルーツを辿りながら、
現代の詩歌療法の理論を構築するための方途を探る、前著『詩歌療法』の続編。
*詩歌を詠み、読むことのカタルシス
著者
小山田隆明(岐阜大学名誉教授)
弊社関連書
小山田隆明 著
『詩歌療法』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b455709.html
6月下旬発売予定
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旅と観光の人類学
――「歩くこと」をめぐって
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橋本和也 著
四六判並製304頁・本体2800円+税
ISBN 978-4-7885-1763-9 C1011
分野=社会学・観光
観光とは「地域を歩くこと」から始まる。歩くことは迷うことでもある。日本古来の「旅」、インゴルドの徒歩旅行論などに刺激され、
「観光まちづくり」や「地域芸術祭」を歩き回った著者自らの体験を振り返りながら、観光のあるべきかたちを模索する。
*観光人類学の先駆者が自らの「歩いた」軌跡をたどりつつ、「観光」とは何かを熱く語る、恰好の入門書。
著者
橋本和也(京都文教大学名誉教授)
7月中旬発売予定
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賢治童話の魔術的地図
――土俗と想像力
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私市保彦 著
四六判上製264頁・本体2900円+税
ISBN 978-4-7885-1762-2 C1036
分野=文芸評論
賢治の童話は、岩手の野山が古くから伝えている声にひたすら耳を澄ませ、
本好きの賢治が海外の文学から響く声との共鳴に心うごかされて生まれた。
民俗的なもの、科学的なもの、宗教的なものなどの混交する魔術的宇宙の謎に世界文学の視点から迫る。
*生成変化する賢治のお話群を丁寧に解きほぐし、比較文学の手法でその魅力を解き明かす。
著者
私市保彦(武蔵大学名誉教授)
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編集後記
井狩春男著『本は読むより書く方が10倍楽しい』(新風舎)、2002/10
いま自費出版の世界はどうなっているのだろうかという疑問から、本書を手にとった。
著者の井狩春男氏は当時、出版業界にいる者で知らない人はいないぐらいの有名人。
鈴木書店という取次店で仕入課長・部長として務め、「日刊まるすニュース」という新刊書籍のお知らせを毎日!
全国の取引書店、関係者に配信していた。『返品のない月曜日』(ちくま文庫)といったエッセイでも名高い。
私としては弊社書籍がまるすニュースにはあまりとりあげられなかったことをいまでも根にもっている。
本書自体は20年以上前に書かれている。発行元の新風舎は協力出版という名の自費出版で急成長した出版社だった。
自費出版を主とする出版社から、「本は読むより書く方が楽しい」と、自費出版を勧める本が出版されたわけだ。
書店に並ぶ、置かれる。(万が一)売れた場合には印税も支払うということをうたい文句に「自費出版」をすすめて拡大した新風舎の
出版活動は、本書刊行の4年後の2006年、新風舎は自費出版系を含めた年間出版点数では2788点と日本最大の出版社となる。
これは単純計算すると1日100冊の新刊を毎日出していた勘定になる。
これは本を流通させるためのさまざまな手続き(書籍の登録、配送スケジュール、店頭展示など)をなす流通インフラの恩恵に預かりながら、
それを破壊する活動となったのだ。
そうした自費出版をめぐる回顧・反省はさておき、あらためて本書を読みなおすとじつにおもしろい。
またジャンル別の書籍の返品率、有名無名の著者の初版部数と返品率などの数字、
そして自費出版を主とする出版各社のモデルケースなどはほかでは得られない、著者だから知りえた数字だろう。
見積書の見方、本の売り方などは今なお実践的で有用なものだ。
井狩氏の消息はあまり聞くことはなく、ずいぶん長い時間が経った。twitterで検索すると、
「写真集に詳しい井狩春男氏」として出ていたことを知る。2年前の記事なので、いまもお元気でおられるといいな。 (中山
デイリー新潮「宮崎美子、40年ぶり写真集が大ヒット」
https://www.dailyshincho.jp/article/2020/10291100/?all=1&page=3
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