◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第218号■
2022年2月14日発行
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◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第218号■
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◇トピックス
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〇書評
ご書評くださいました先生、掲載紙ご担当者様に心よりお礼申し上げます。
ありがとうございました。
東京大学文化資源学研究室編『文化資源学』の書評が2022年1月28日付
「週刊読書人」に掲載されました。評者は宮崎刀史紀氏。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2022/01/post-2ce786.html
中山 元 著『わたしたちはなぜ笑うのか』の書評が2022年2月5日付
「図書新聞」に掲載されました。評者は木村覚氏。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2022/01/post-df96a7.html
○新曜社ウェブマガジン「クラルス」
https://clarus.shin-yo-sha.co.jp/
赤地葉子さんの連載『赤地葉子のつれづれロック』更新です。
ぜひお読みください。
第7回 弾圧に刃向かう
https://clarus.shin-yo-sha.co.jp/posts/5492
第8回 アンチ・フェミニストとその他一般人
https://clarus.shin-yo-sha.co.jp/posts/5493
第9回 男子の涙とホットピンク
https://clarus.shin-yo-sha.co.jp/posts/5494
◇近刊情報
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3月上旬発売予定
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社会の解読力〈歴史編〉(仮)
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赤川学・祐成保志 編
A5判並製248頁・本体3200円+税
ISBN 978-4-7885-1757-8 C3036
分野=社会学
今ここに存在しない「歴史」を現前にたぐり寄せ、その多面性を描き出す想像力こそが、実証と向かいあう歴史社会学を前にすすめる動力である──この方法論を共有する著者たちが多様な歴史テーマに挑んだ、オリジナルな研究のフォーラム。
*過去の史資料を集めるだけでは、歴史の社会学として許されない。それらをもとに、「歴史」をひとつの物語として立ち上がらせることが、社会学として意識されねばならない。
編者
赤川学(東京大学大学院人文社会系研究科教授)
祐成保志(東京大学大学院人文社会系研究科准教授)
3月上旬発売予定
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社会の解読力〈文化編〉(仮)
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出口剛司・武田俊輔 編
A5判並製256頁・本体3200円+税
ISBN 978-4-7885-1758-5 C3036
分野=社会学
文化的事象を細部にわたり分析しながら、それがいかなる社会的背景・文脈のもとにどのような実践として生成しているのかを
描き出す文化社会学。そのコンセプトのもと、多様なテーマに取り組んだ著者たちの成果を一冊に凝縮。
*狭義の文化に限らず、身体技法や学問分野にいたるまで、広義の「文化」を通して、その当時の社会的文脈を逆照射する。
編者
出口剛司(東京大学大学院人文社会系研究科教授)
武田俊輔(法政大学社会学部教授)
3月下旬発売予定
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「予科練」戦友会の社会学
──戦争の記憶のかたち
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清水亮 著
A5判上製256頁・本体3200円+税
ISBN 978-4-7885-1761-5 C1030
分野=社会学
特攻など悲壮なイメージただよう少年航空兵「予科練」。戦後、学歴やレッテルに悩みつつ中年となった彼らは、ユニークな慰霊碑・記念館をつくりだす。その陰には、孤立していたはずの戦友会をとりまく婦人会・政財界・自衛隊のネットワークがあった。
*戦争体験者集団を、エリート、メディア、地域、集合的記憶、アソシエーションの切り口から捉え直す戦争社会学のチャレンジ。
著者
清水亮(日本学術振興会特別研究員)
3月下旬発売予定
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「名誉白人」の百年
── 南アフリカのアジア系住民をめぐるエスノ-人種ポリティクス
人種概念としての「名誉白人」(仮題として紹介)
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山本めゆ 著
四六判並製240頁・本体2700円+税
ISBN 978-4-7885-1765-3 C3036
分野=社会学・エスニシティ
アパルトヘイト期の南アフリカで、企業駐在員を中心とする日本人は通称「名誉白人」と呼ばれていた。
彼らはいかに人種隔離を経験し、対処したのか。
人種的カテゴリーが生成される言説的実践と社会関係の配置を、インタビューと文献調査から捉える。
*「名誉白人」の創出とアフリカ人との「出会いそこね」
著者
山本めゆ(日本大学文理学部助手)
3月下旬発売予定
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デザインマネジメント論のビジョン
──デザインマネジメント論をより深く学びたい人のために
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佐藤典司・八重樫文 監修・著
四六判並製264頁・本体2400円+税
ISBN 978-4-7885-1766-0 C1034
分野=デザイン・経営
ものごとに新たな意味を与え、組織や社会を新たな方向に導くためのプロセスとして、
新入社員から経営者まで必須の知識となったデザインマネジメント。その多様な考え方と手法、
最新理論を簡明に説明し、今後の新たな方向を示した活用のための必携書。
*デザイナーもデザインの門外漢も知っておくべき基本
監修・著者
佐藤典司(立命館大学教授)
八重樫文(立命館大学教授)
著者
後藤 智(立命館大学准教授)
安藤 拓生(立命館大学経営学部専任講師)
弊社関連書
八重樫文・安藤拓生 著
『デザインマネジメント論 ビジネスにおけるデザインの意義と役割』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b481435.html
3月下旬発売予定
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物語生成のポストナラトロジー
──人工知能の時代のナラトロジーに向けて 2
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小方孝 編
A5判並製336頁・予価3800円+税
ISBN 978-4-7885-1767-7 C1030
分野=認知科学・情報科学
大きな物語生成が欠落した時代、それでも意志的な物語の生成が行われなければならない。
認知科学と人工知能による文学と物語への構成的方法を示し、
ナラトロジー自体を次の段階に移行させる新しいナラトロジーの生成をめざす反/非・研究的な言説の集成。
*『ポストナラトロジーの諸相』続編
著者
小方孝(岩手県立大学ソフトウェア情報学部 教授)
弊社関連書
小方孝 編
『ポストナラトロジーの諸相 人工知能の時代のナラトロジーに向けて 1』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b561391.html
3月下旬発売予定
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論証の教室(入門編)
──インフォーマル・ロジックへの誘い
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倉田剛 著
A5判並製330頁・本体2700円+税
ISBN 978-4-7885-1759-2 C3010
分野=論理学・哲学
論理学は見慣れない記号や式だらけで難しそう、というイメージを一新。いざというときに論理的になることができる能力を、
インフォーマル・ロジック(非形式論理学)を通して身につける、新しい教科書が誕生!
学生からビジネスマンまで必携の書。
*ありそうでなかったインフォーマル・ロジック(非形式論理学)の教科書
*好評『現代存在論講義』の著者による論理学入門書
*続刊『論証の教室(基礎編)』も予定。
著者
倉田剛(九州大学人文科学研究院教授)
弊社関連書
倉田剛 著
『現代存在論講義 I ファンダメンタルズ』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b455486.html
『現代存在論講義 II 物質的対象・種・虚構』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b455462.html
3月下旬発売予定
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ワードマップ アイデンティティ
──時間と関係を生きる
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白井利明・杉村和美 著
四六判並製310頁・本体2800円+税
ISBN 978-4-7885-1764-6 C1011
分野=心理学
私は何者なのか? 生涯この問いに挑んだエリクソンの理論からその後の実証的な研究、
アイデンティティ発達のメカニズムに切り込んだダイナミックシステム・アプローチ、自己連続性の問題まで、
アイデンティティ研究の新展開を一望する見取り図。
*アイデンティティ研究の最前線への誘い!
*古くて新しい「アイデンティティ」概念への手引き
著者
白井利明(大阪教育大学教育学部 教授) 杉村和美(広島大学大学院人間社会科学研究科教授)
ワードマップシリーズ
https://www.shin-yo-sha.co.jp/search/?search_series=13241
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編集後記
この欄、本の紹介をすることが多くなったのだが昨年末、自分の心胆寒からしめる事件が起きた。
「書評家が本紹介TikTokerけんごをくさし、けんごが活動休止を決めた件は出版業界にとって大損害」
https://news.yahoo.co.jp/byline/iidaichishi/20211211-00272115
この件、ほかのジャンルで考えてみましょう。例えば映画。
「映画「エール!」、アマプラで観ました。すごいよかったです。」
「お前に批評書けるのか!」
「......」
コワいですねー、おそろしいですね(1)。自分の好きなものを伝えて怖い思いをするなんてイヤになります。
SNSの無茶苦茶な一面です。さいわいけんごさんは本を紹介し続けているようです。すばらしいです。
批評とはそんなに特別なものなのだろうか。ただ耳にすること、目にすること、
手にすること。そして伝えること、伝わること。そこにも批評はあるのではないだろうか。
小松原織香著『当事者は嘘をつく』(筑摩書房)
出版前から気になっていた一冊、とにかくスゴイ書名だ。
本書は著者が性被害の当事者として修復的司法を専門にするにいたった話から、水俣のはなしへと続く。
当事者が研究するときに直面する「私は嘘をついているのではないか」という迷い、疑念。
しかしこの疑念に研究倫理があるのかもしれない。
「信じてほしい、聞いてほしい」という当事者としての声と研究者の疑念それはまたとても厳しい、苦しい往還の道だ。
当事者学、当事者問題は非当事者を沈黙させる。この沈黙とはなんなのか。
ここであえて「非当事者」としたが、「非当事者」などありうるのか。読み進めるうちにそんな考えが浮かぶ。
著者が「非当事者」として水俣の地を踏む第七章「私は当事者ではない」、
第八章「再び研究者と当事者の間で」と続く章の構成がじつに絶妙である。
「当事者の傲慢さ」にふれる部分など、ヒ─っとなる。なかなか書かれないし、読めないところだ。
著者はじめてのエッセイ、研究倫理の活きたテキストとしておすすめしたい一冊だ。(中山)
註(1) かつて日曜映画劇場ではどんな映画でもいいところ、見どころを伝え、
お茶の間映画ファンをとにかく広げた偉人、淀川長治さん風に再現してください。
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