◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第217号■
2022年1月24日発行
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◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第217号■
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◇トピックス
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〇書評
ご書評くださいました先生、掲載紙ご担当者様に心よりお礼申し上げます。
ありがとうございました。
毎日新聞連載「あした元気になあれ:コロナとユーチューバー=小国綾子」に
て、重野純著『本心は顔より声に出る』をお取りあげいただきました。
心理学者の重野純さんは著書「本心は顔より声に出る」でこんな実験を紹介し
ている。顔は笑っているが声では嫌がっているような場合、米国人は相手の顔
を見て「喜んでいる」と認知するが、日本人は声を聞いて「嫌がっている」と
認知する割合が米国人よりも高かった」
https://mainichi.jp/articles/20211228/dde/012/070/012000c
○新曜社ウェブマガジン「クラルス」
https://clarus.shin-yo-sha.co.jp/
赤地葉子さんの連載『赤地葉子のつれづれロック』更新です。
ぜひお読みください。
第5回 自分を守るために逃げる
https://clarus.shin-yo-sha.co.jp/posts/5471
第6回 受けた傷を完全に変形させる
https://clarus.shin-yo-sha.co.jp/posts/5472
◇近刊情報
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2月上旬発売予定
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独身者の思想史 増補版
──ロック・ヒューム・ベンサム
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土屋恵一郎 著
四六判上製264頁・本体3000円+税
ISBN 978-4-7885-1753-0 C1010
分野=思想史・現代思想
ロック、ヒューム、ベンサムは「近代」を準備したが、彼らの社会契約論、功
利主義などの社会理論の背後にはホモ・ソーシャルの感情がうごめいていた。
これら独身者の系譜のなかでベンサムの同性愛擁護論などを掘り起こし、思想
史に新しい風景を拓く。
*西欧近代の偉大な社会思想家たちを「独身者」という文脈で捉えなおし、思想
史という学問の面白さを知らしめた「問題作」の大幅増補版
──「おひとりさま」の思想史。
著者
土屋恵一郎(明治大学名誉教授)
2月下旬発売予定
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思考力を育む「知識操作」の心理学 ──活用力・問題解決力を高める「知識変形」の方法
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工藤与志文・進藤聡彦・麻柄啓一 著
四六判並製224頁・本体2100円+税
ISBN 978-4-7885-1754-7 C1011
分野=教育心理学・認知心理学
チューリップには種ができるか──理科の授業で習ったはずなのに正答できる子
は5割に満たない。なぜ学んだ知識が使えないのか? 教育心理学の視点からそ
の原因を探り、知識を活用するための「知識操作=知識の変形」の方法を具体例
に即して提案する。
*エピソードや授業記録、教材例など豊富な事例
*心理学の専門家から学生、現職の教師、教育に関心をもつ一般読者まで
著者
工藤与志文(東北大学大学院教育学研究科教授)
進藤聡彦(放送大学教養学部教授)
麻柄啓一(前早稲田大学教育学部教授)
2月下旬発売予定
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ポストコロナの社会学へ ──コロナ危機・地球環境・グローバル化・新生活様式
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庄司興吉 編著
A5判並製216頁・予価2500円+税
ISBN 978-4-7885-1755-4 C3036
分野=社会学
コロナ禍が引き起こした危機は、私たちが強く身体に拘束されており、地球[環境]
の影響を受けていることを改めて如実に示した。地球環境問題を生産パラダイム
から総体的にとらえ直し、身体、地球、歴史、社会を接続して考える今日の社会
学のための挑戦。
*人類が生き残る展望とそれに見合った生き方のための、手がかり
編著
庄司興吉(東京大学名誉教授)
弊社関連書
庄司 興吉 編著
『主権者と歴史認識の社会学へ 21世紀社会学の視野を深める』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b505616.html
『21世紀社会変動の社会学へ 主権者が社会をとらえるために』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b505618.html
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編集後記
2022年最初の新刊案内です。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
J・ソール著『帳簿の世界史』(文春文庫)
M.ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』を再読したく本
箱を探すが見つからない。買えばいいのだが引っ越しのたびに買ってる気がする
のでまた買うのもなー、と思いつつ探す。
なぜ『プロ倫』が読みたくなったかと言うと、サンデルの『実力も運のうち』に
現代のエリートとその倫理の話のなかでふれられていたからだ。ノブレスオブリ
ージュなきエリートの「傲慢さ」については、C.ラッシュの『エリートの反逆』
という名著があるのでなにを今更という感じがするのだが、品切にしている発行
元の人間が大きい口をたたくのはよしておきます。
『プロ倫』のなかでウェーバーはベンジャミン・フランクリンをプロテスタント
的資本主義の体現者として評価しているのですが、『帳簿の世界史』に、このフ
ランクリンがアメリカの駐仏大使としてパリにいたときの「豪勢な」生活にふれ
られておりじつに興味深かった。
独立記念日には盛大なパーティーを開き旬の食材を気前よく使い、ワインを100
本以上開けるという生活。「帳簿を見る限り、フランクリンがプロテスタント的
道徳観念を発揮しているとは思えない」。フランクリンが慎み深く楽しみを先延
ばしする気がなかったことはあきらかである、という著者のことばがふるってい
る。ウェーバーの慎みとゾンバルトの奢侈。そんなフランクリン像をみるとます
ます彼が資本主義の精神を体現した人物に思えてならなくなり、その生涯を知り
たくなった。自伝ではなく。
帳簿、会計と世界史の有名人物と事件との「意外な」かかわりを描いた本書、ぜ
ひご一読ください。(中山)
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