◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第216号■
2021年12月27日発行
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◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第216号■
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◇トピックス
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〇フェア
「心理学書、2021年 この1冊」
毎年恒例の紀伊國屋書店新宿本店さまでの催し、
心理学書販売研究会各社の新刊、ロングセラー書、話題書をあつめてのフェアを開催中です。ぜひ、足をお運びください。
■紀伊國屋書店新宿本店様3階心理学書エンド棚
■2022年1月31日(月)まで
http://shinpanken.blogspot.com/2021/12/2021.html
〇書評
ご書評くださいました先生、掲載紙ご担当者様に心よりお礼申し上げます。
ありがとうございました。
渡辺恒夫著『明日からネットで始める現象学』の書評が、
「こころと文化」2021年9月に掲載されました。評者は大塚公一郎氏。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2021/11/post-bab6c5.html
森正人著『文化地理学講義』の書評が、
朝日新聞11月27日付の書評欄に掲載されました。評者は生井英考氏。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2021/12/post-caa640.html
図書新聞 2021年12月8日付「21年下半期 アンケート」、
奥ゆたか先生に、内藤千珠子著『「アイドルの国」の性暴力』をお取りあげい
ただきました。
「アイドルと慰安婦。とてもセンシティブな話題に思えて身構えたが、
提起するのは女性たちの分断だ・・・・・・ 」
また野上暁先生に、北本正章著『子ども観と教育の歴史図像学』をお取りあげいただきました。
「......多くのカラー図像を口絵に配し、本文でも欧米の子ども絵画を多数解読しながら、子ども観の変遷や新しい子ども学の展望を説く、アリエスの『〈子供〉の誕生』に比肩すべき画期的な大著である」
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2021/12/post-03fb5e.html
ジョルダン・サンド著『東京ヴァナキュラー』(池田真歩訳)の書評が、
長崎新聞、熊本日日新聞、静岡新聞ほか共同通信配信にて 2021年12月12日付に掲載されました。評者は安藤礼二氏。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2021/12/post-58cfbc.html
○新曜社ウェブマガジン「クラルス」
https://clarus.shin-yo-sha.co.jp/
末田清子著『コミュニケーション・スタディーズ――アイデンティティとフェイスから見た景色』(ワードマップシリーズ)の書評
を頂きました。
評者は新崎隆子氏(会議通訳者・NHK放送通訳者)です。
https://clarus.shin-yo-sha.co.jp/posts/5447
◇近刊情報
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1月上旬発売予定
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ソーシャル・コンストラクショニズムと対人支援の心理学
――理論・研究・実践のために
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能智正博・大橋靖史 編
A5判並製328頁・本体3600円+税
ISBN 978-4-7885-1750-9 C1011
分野=心理学
〈現実〉は人びとのあいだで構築される――
ソーシャル・コンストラクショニズムの考え方は、
対人支援の理論と研究、実践を問い直し、それらを結ぶツールとなりうる。
その有効性を読み解き、対人支援の新たな可能性をひらく試み。
*人が主体的に生きるための支援へ。
編者
能智正博(東京大学大学院教育学研究科教授)
大橋靖史(淑徳大学総合福祉学部教授)
1月中旬発売予定
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廃墟からの歌声
――原爆投下後の傷害調査にたずさわった遺伝学者の回想
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ウィリアム・J・シャル 著/利島保 訳
四六判上製416頁+写真16頁・本体4300円+税
ISBN 978-4-7885-1751-6 C1030
分野=社会科学
アメリカ原爆傷害調査委員会(ABCC)遺伝学部長として戦後来日し、
被曝児童の研究に携わった著者がみた戦後初期の日本と庶民生活。
日本の変貌と時代を超越した特性を鋭い観察眼で捉えた回想録。
著者
ウィリアム・J・シャル(元アメリカ人類遺伝学会会長)
訳者
利島保(広島大学名誉教授)
*関連記事 「中国新聞」記事
原爆調査 シャル氏の回想録 広島大名誉教授 利島さん翻訳
「米研究者の葛藤 伝わる」
「米国が原爆投下後に設立した原爆傷害調査委員会(ABCC、
現放射線影響研究所)の遺伝学者として1949年に広島へ赴任した
ウィリアム・シャル氏(2017年に95歳で死去)の回想録を、
広島大名誉教授(発達神経心理学)の利島保さん(76)=東広島市=が
翻訳した。7月に出版する。調査の様子や、米占領期の広島の姿を克明に
記している・・・・・・」(桑島美帆)
中國新聞広島メディアセンター
https://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=95670
1月下旬発売予定
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逢える日まで
――3.11遺族・行方不明者家族 10年の思い
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河北新報社編集局・金菱清 著
四六判並製224頁予定・予価1800円+税
ISBN 978-4-7885-1752-3 C1036
分野=震災・災害・ノンフィクション
東日本大震災から10年、地元紙・河北新報報道部が総力を挙げて取り組んだ渾身の連載を書籍化。大切な人はどこに?あの日の行動を知りたい。復興の陰に隠された悲しみと悔恨、あふれ出る追慕と感謝…。遺族、行方不明者家族の思いと10年の歩みとは。
*2021年度新聞協会賞を受賞した河北新報「東日本大震災10年」報道の出版。
*同社編集局と金菱教授(小社「東北学院大学 震災の記録プロジェクト」編者)が実施したアンケートと聞き取りの記録。
遺族・不明者家族158人に対面で聞き取った回答と121人の語りを収録。
*大切な人を失った一人一人の心情を地元記者が受け止め、ひそかな心の声を
伝える。同紙で連載中のシリーズ「あなたに伝えたい」記事から20数編も再録。
著者
河北新報社編集局(宮城を中心に東北6県を発行区域とする新聞)
金菱清(関西学院大学社会学部教授・災害社会学)
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編集後記
岡村昭彦の会「シャッター以前 vol.7」特集 岡村昭彦と自主ゼミの時代
川島書店発売
2021年、この一冊。岡村昭彦といえばベトナム戦争の報道写真家として有名
だが、公害問題や看護、ホスピス、そして患者主体の医療をめざしてバイオエ
シックスの問題に取り組んでいったことはあまり知られていない。本書は岡村
が熱心に取り組んでいた「自主ゼミ」に焦点をあてて、実際の参加者の声をま
じえて岡村昭彦という人間に迫っている。
自主ゼミに集うのは地域の母親たち、そして看護学校の学生、看護師や鍼灸
師たちであった。ホスピスや終末期医療において自分らしい死を迎えることは
患者自身の権利である、そういう患者に向き合う看護師は一般教養を身につけ
た豊かな人間性を備えた人物であるべきと岡村は考えて、それは21世紀を生
きる子どもたちを育てる母親にとっても必要な資質であると考えていたという
(「母親と看護師の「一般教養」とは」戸田昌子)
「ゼミは月一回日曜九時から一七時までの八時間、前日には予備ゼミを一八
時から二一時まで行った。テキスト参考書は毎回一〇冊ほど、一年間に一三〇
~一五〇冊を各人購入した」。これは諏訪赤十字病院の岡村ゼミの例である。
私たちは現在どういう場所にいるのか? 世界史レベルで知っておかなければ
ならない「一般教養」を、ゼミの学生たちに手加減なく叩き込み、知るように要求するのだ。
では豊かな人間性とはどういったものだろうか。「世界どこへ行っても、相手が拒否できない笑顔を自分が持っているかどうかで、生き伸びるかどうか決まるんだよ」。このあと土門拳の笑顔に触れる素敵なエピソードなのだが、私はこの笑顔こそが「豊かな人間性」だと思う。
一般教養と豊かな人間性という、論語と算盤からは見えないものの重要性を教
えてくれた本書。しかし読みながら終始、岡村に怒られている気がしてならなかった。敬して遠ざけ、また手にとる一冊。 (中山)
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