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書評 中山 元 著『わたしたちはなぜ笑うのか』@北國新聞 2021年10月30日付 ほか

中山 元 著『わたしたちはなぜ笑うのか』の書評が、北國新聞 2021年10月30日付 に掲載されました。同記事は琉球新報、沖縄タイムズ紙 下野新聞ほかに掲載されました。評者は清水義範氏。ご書評くださいました先生、掲載紙ご担当者さま、ありがとうございます。こころよりお礼申し上げます。

 

生の本質につながる原理

・・・・・・

(しかしながら)本書を読んで笑いが完全に解明されることはない。これは非常にまじめな書物であり、安易な結論にはとびつかないのだ。笑うことの原理は広くて深くて生きることの本質につながっている。だから笑いへの思索が結論にたどり着くことはないのだ。

 本書のなかでは近代の笑いについて六つの理論が考察されているが、よくわかるひとつの理論に到達することはない。真面目な考察とはそういうものだ。
 
 本書の最終章は「自由と治療の手段としての笑い」である。著者が、笑いには力がある、と考えていることがここでもわかる。そして、マスクで笑いを隠さなければならない今だからこそ、笑いの力を信じてほほ笑みを忘れないようにしようという著者の主張は、何より力強く我々の心に訴えかけてくるのである。笑いは力だったのだ。





9784788517356

著者 中山 元
ジャンル 哲学・思想
出版年月日 2021/08/05
ISBN 9784788517356
判型・ページ数 4-6・226ページ
定価 2,530円(本体2,300円+税)
在庫 在庫あり

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