書評・紹介 内藤千珠子 著『「アイドルの国」の性暴力』@2021年9月18日号図書新聞
2021年9月18日号図書新聞「〈世界内戦〉下の文芸時評」にて、
内藤千珠子 著『「アイドルの国」の性暴力』(ISBN 9784788517349 定価 3,190円)をお取りあげいただきました。
評者は岡和田晃氏。ご書評くださいました岡和田先生、書評紙ご担当者さまにこころよりお礼申し上げます。ありがとうございます。
「女性的身体を性的に消費しつつ収奪の責任を不可視化させ、「娼婦」のような恥辱の責任をも背負わせるという意味で、新自由主義的な主体の「アイドル」と戦時下の「慰安婦」には、隠れた共通性がある。誰もが直感的に看取していながら、論証が難しいその軸を――『帝国と暗殺』、『愛国的無関心』といった過去の批評との連続性のもと――力業で 掘り当てているのがこの批評の特徴だ。濱野智史や大森望らによる、アイドルを聖化する論が何を隠蔽しているのか、その位置を剥抉させるところから始まるが、とはいえ論証スタイルは緻密であって煽りのようなものは一切ない」
著者 内藤 千珠子 著
ジャンル 文学・エッセイ
出版年月日 2021/08/05
ISBN 9784788517349
判型・ページ数 4-6・288ページ
定価 3,190円(本体2,900円+税
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