牧野陽子著『ラフカディオ・ハーンと日本の近代』、『しんぶん赤旗』(2021年6月20日)で紹介
牧野陽子著
『ラフカディオ・ハーンと日本の近代』が『しんぶん赤旗』(2021年6月20日)で紹介されました。評者は稲賀繁美氏。
ご書評くださいました先生、書評紙ご担当者さま、ありがとうございました。心よりお礼申し上げます。
『〈時〉をつなぐ言葉』で角川源義賞ほかを受賞した第一人者による小泉八雲論の集成である。......100年以上前の日本の姿と人々の心を描いた英語圏作家を、今になってあらためて再訪する意義はどこにあるのか。
そうした疑問を抱く読者に、本書は思わぬ光景を展開してみせる。従来の文学研究の相場であった作家論・作品論を超え、同時代の幾多の著述家のなかにハーンを位置づけ、その発想の源泉にさかのぼる一方で、口碑・伝承ととハーンの創作との相互関係に分け入り、さらにはその著作の感化を受けた後世の作家たちとの共鳴に及ぶ。
・・・・・・幼少を海外で過ごした著者の日本発見が、伝承や民族の再話の杜のなかに隠されたなぞに感応する魂の響き合いを解き明かす。そのしなやかな筆遣いの裏には、著者の強靭な意思と博捜をいとわぬ探求が透視される。
牧野 陽子 著
出版年月日 2020/12/15
ISBN 9784788517004
判型・ページ数 4-6・392ページ
定価 本体3,600円+税
ISBN 9784788517004
判型・ページ数 4-6・392ページ
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