『善い学びとは何か』(本体2400円)の著者・佐藤邦政先生のインタビュー記事が朝日新聞(1月13日付)に掲載
『善い学びとは何か』(本体2400円)の著者・佐藤邦政先生のインタビュー記事が朝日新聞(1月13日付)に掲載されました。新学習指導要領で重視されている、アクティブ・ラーニングについて、「問いほぐし」という言葉を用い、問いの前提を疑う姿勢の大切さを訴えております。掲載紙ご担当者さまに深くお礼申し上げます。
「主体的・対話的で深い学び」の「深い」って何だろう。最近は「自ら問いを立てさせ、考えさせるのが大事」というのがお決まりのフレーズですが、なぜ大事かということまで論じられることはあまりありません。
ソクラテスの問答法では、問われた人は答えるだけでなく、新たな問いを生みだす役割もある。僕はそれを教育で強調するため「問いほぐす」という用語を使います。例えば大学の授業で「スポーツはなぜ楽しいか」という問いを議論する。ふと1人が「別に楽しくない」と発言した時、最初の問いに「スポーツは楽しい」という前提が隠れていると気づく。こうした前提を問いほぐし、「そもそもスポーツの意義とは?」など、答えが簡単に用意されていない問いに行きつくことが重要ではないでしょうか。
・・・・・・
・・・・・・
「これはどういうこと?」と問う子どもが増えれば、社会の不正義の是正につながると思います。(聞き手・宮崎亮)
『善い学びとは何か』
〈問いほぐし〉と〈知の正義〉の教育哲学
佐藤 邦政 著
出版年月日 2019/11/05
ISBN 9784788516489
4-6判・268ページ
定価 本体2,400円+税
« 平川祐弘 編『森鷗外事典』の紹介が読売新聞 2019年1月21日付 | トップページ | ココログ ブログのHTTPS化 »
「書評」カテゴリの記事
- 書評 林英一著『残留兵士の群像』@下野新聞 23年3月4日付 (共同通信配信)(2023.03.08)
- 書評 烏谷昌幸 著『シンボル化の政治学』@毎日新聞 2023年2月18日付(2023.02.20)
- 書評 井上雅雄 著『戦後日本映画史』@読売新聞 2023年1月8日(2023.01.10)
- 書評 私市保彦著『賢治童話の魔術的地図』@週刊読書人 2022年11月18日付(2022.11.19)
- 書評『東京ヴァナキュラー』@歴史学研究2022年11月号(2022.11.21)
« 平川祐弘 編『森鷗外事典』の紹介が読売新聞 2019年1月21日付 | トップページ | ココログ ブログのHTTPS化 »
コメント