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書評 松嶋秀明著『少年の「問題」/「問題」の少年』@図書新聞 2020年1月1日号

松嶋秀明著『少年の「問題」/「問題」の少年』の書評が、
図書新聞 2020年1月1日号に掲載されました。評者は稲垣応顕氏。
掲載誌ご担当者様、ご書評くださいました先生に、心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

 

 

「教師や大人に何ができるかを追い求める
―ナラティブアプローチによる実践研究」稲垣応顕氏 評

著者の非行少年を見つめる視点は柔らかく温かい。「レジリエンス」を「単に非行からの立ち直りではなく、少年自身が幸せに暮らしていけること」と捉え、ナラティブアプローチによる知見により教師や大人に何ができるかを追い求める。・・・・・・
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そして終章である第7章では、総括として非行的な少年たちが幸せになることを目指したとき、我々教師また大人が非行少年との関係性の諸相を理解し直し、未来志向で関わることの大切さが考察されている。
本書は、その全体を通して「教育とは何か」を読者に問いかけてくる。一般論として、この問いに対しては「教え育てること」との解が用意されているように思われる。しかし、今、あえて「教」と「育」の漢字を離して考えてみる。すると、我々教師は「教える」ことにかなりのウェイトを置き、「育てる」という視点をどこかに置いてきてはいないだろうか。本書は、そのようなことを考えさせる本である。

 

 

 

 

9784788516427   少年の「問題」/「問題」の少年
 逸脱する少年が幸せになるということ

 松嶋 秀明 著
 2019/09/01
 ISBN 978-4-7885-1642-7
 四六判・228頁
 定価 本体2,300円+税

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