新刊 山 祐嗣 著 『「生きにくさ」はどこからくるのか』
山 祐嗣 著の見本ができました。
『「生きにくさ」はどこからくるのか』
配本日は7月1日、書店発売日は7月3日となっております。
......私たちは、この現代に何か「生きづらさ」を感じている。これは単に主観的な印象だけではない。豊かになった一方で、自殺者は決して減少していないが、これは「生きにくさ」の客観的な指標になりうる。
この問題に対して、本書は、人間の精神における、「進化的に古いシステム」と「進化的に新しいシステム」を想定する立場からアプローチしている。進化的に古いシステムにおける処理は、速いのだが固定的で柔軟性を欠き、怒り・恐怖や喜びなど強い感情と結びついている。一方、進化的に新しいシステムは認知の容量が大きくなって可能になり、柔軟な思考を可能にしてくれる。したがって、文明化の人類史は、この進化的に新しいシステムによる古いシステムの制御の歴史ともいいかえることができるわけである。
この視点から論じようとすれば、どうしても進化心理学的あるいは文明史的な議論が必要になってくる。その意味で、本書は、ビッグ・ヒストリー志向の書籍である。・・・・・・
>>>>>>はじめにより(全文)
山 祐嗣
「生きにくさ」はどこからくるのか
──進化が生んだ二種類の精神システムとグローバル化
四六判192頁
定価:本体2200円+税
発売日 2019年6月20日
ISBN 978-4-7885-1640-3
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