新刊のお知らせ 木村 優・岸野麻衣 編『ワードマップ 授業研究』
新刊のご案内です。
木村 優・岸野麻衣 編
『ワードマップ 授業研究』6月4日取次(販売会社)搬入、6月6日発売です。
まえがき
本書は、学校における教師たちの協働の学びとして連綿と営まれている 授業 研究([1]) について、その背景となる歴史的な展開や目的、実施に伴う手法 や考え方を 学校における授業研究の実際のプロセスとサイクル に即して解説し たものである。本書が主眼とするのは、授業研究の実際のプロセスの中で私たち が吟味し洗練する必要のある数々のポイントを、子どもたちの学びと育ちを支え る 教師の成長と学校の発展に必要な重層的な省察のサイクル に沿って丁寧に象 (かたど)り、読者とともに授業研究の世界を探究することである。したがって本 書は、特定の授業研究の手法を紹介するものではないし、授業研究の手法や考え 方を百花繚乱(ひゃっかりょうらん)にただ並べて示すものでもない。ましてや、 授業を対象とした科学的な分析手法を細々と解説するものでもない。
日本の明治時代初期に産声をあげた授業研究は、授業づくりと授業改善に向け た教師の学びを、しかも学校内での教師たちの協働の学びを支え促す学校文化・ 教師文化へと成長し、近年では「レッスンスタディ」の名でグローバルな広がり を見せている。しかし、意外なことかもしれないが、日常から授業研究に取り組 んでいる教師にとって、さらに、学校の授業研究を支援する教育委員会の指導主 事や大学等の教育研究者にとっても、 授業研究は決して自明な実践ではない 。私たちはときに迷いながら、ときに見様見真似で、日々の授業研究に臨んでい る。したがって本書は、以下の問いを抱えながら学校の授業研究にかかわってい る世界中のすべての同僚─現職の教師、教職を志す学生、指導主事、教育研究者 を読者に想定している。・なぜ私たちは授業研究を行うのか?
・どのように授業を見ればいいのか?
・授業の記録をどのように採ればいいのか?
・授業研究会をどのように企画し、運営するのか?
・授業研究会でいったい何を語ればいいのか?
・授業研究が一通り終わった後に、私たちは何をすればいいのか?あなたがこれらの「問い」の一つでも心に抱いているならば、本書でこれから 始まる私たちとの授業研究の協働探究をきっと楽しんでくれるにちがいない。
・・・・・・
(本書「まえがき」より)
木村 優・岸野麻衣 編
ワードマップ 授業研究
四六判並製296頁
定価:本体2600円+税
発売日 2019年6月5日
ISBN 978-4-7885-1631-1
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