◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第188号■
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2018年3月14日発行
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◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第188号■
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◇トピックス
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●弊社刊行の、友田明美・藤澤玲子 著『虐待が脳を変える』の著者、友田明
美先生が来年1月19日、日本テレビ系列「世界でいちばん受けたい授業」に
著者・友田先生、出演しました。ちょうど7刷目の重版が出来上がりました。
『虐待が脳を変える』
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2019/01/212-2c9c.html
●NHKEテレ夜11:30「ろんぶ~ん」、「幽霊」の論文!心霊写真を撮る公式?&災害と幽霊の関係とは?
被災地のタクシーと幽霊の不思議な関係を金菱教授が解説しました。『呼び覚まされる霊性の震災学』(新曜社)で論文を読めます。
「ろんぶ~ん」、「幽霊」の論文!
http://www4.nhk.or.jp/ron-bun/x/2019-03-07/31/13502/2469015/
●朝日新聞、識者120人へのアンケートによる「平成の30冊」、第9位に小熊英二著『〈民主〉と〈愛国〉』が選ばれました。ありがとうございます。
「平成の30冊」
https://book.asahi.com/feature/11021311
●温又柔さんの連載:<「国語」から旅立って>(よりみちパン!セ)第5回が更新されました!本連載は本年5月に書籍化の予定です。どうぞお楽しみにお待ちください。
https://www.shin-yo-sha.co.jp/yorimichipensees/wen5/
◇近刊情報
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3月中旬発売予定
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女性雑誌とファッションの歴史社会学
――ビジュアル・ファッション誌の成立
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坂本佳鶴恵 著
A5判上製392頁・本体3900円+税
ISBN 978-4-7885-1610-6 C3036
分野=女性学・ジェンダー・マスメディア
「an・an」と「non・no」の創刊は女性雑誌の大きな歴史的転換点となった。ガールズ・カルチャーに至る「女の子」文化の展開と女性読者の拡大、女性たちの生き方とアイデンティティ、ファッションへの欲望など、明治大正の婦人雑誌に発する女性雑誌の大きな流れを俯瞰する。量的・質的分析のバランスよいアプローチ。
著者 お茶の水女子大学社会学研究科教授
*明治大正から平成初めまでの代表的な女性商業誌の創刊、全盛、休刊までを見渡し、女性、メディア、ファッションなど幅広い読者の関心に応える
*登場する雑誌は、主婦の友、女性自身、an・an、non・no、JJ、MORE、クロワッサン、Hanako、VERYなど。元編集長のインタビューも興味深い
4月上旬発売予定
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変貌する恋愛と結婚
――データで読む平成
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小林 盾・川端健嗣 編
四六判並製228頁・予価2500円+税
ISBN 978-4-7885-1630-4 C1036
分野=社会学・社会問題・社会調査
少子化が続く現代。男女の恋愛・結婚事情に変化は起きているのか。全国1万2000人のビッグデータから、恋愛・結婚・家族についての経験と心理を克明に分析。その多様性と不平等を実証的に解明した日本における初めての大規模恋愛レポート。
*「日本版キンゼイレポート」と呼びうる1万2千人分のビッグデータを分析
*恋愛、結婚、出産について一歳ごとのパネルデータも収集
4月上旬発売予定
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コモンズとしての都市祭礼
――長浜曳山祭の都市社会学
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武田俊輔 著
A5判上製320頁・予価4200円+税
ISBN 978-4-7885-1629-8 C3036
分野=社会学・人類学・伝統芸能
縮小する地方都市の伝統は現代においていかに継承されるのか。近世以来の祭礼を通じて負担と名誉を分ちあう「町内」社会の変容とダイナミズム、観光や文化財行政を通じて編成される都市のネットワークを、コモンズ論の視点から分析する気鋭の挑戦。
*全国の伝統ある地方都市に共通する祭礼とコミュニティの継承・更新の問題を分析
*ユネスコ無形文化遺産など現在注目の社会的文脈との関係性も考察
4月上旬発売予定
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選択と誘導の認知科学
「認知科学のススメ」シリーズ10
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山田 歩 著/内村直之 ファシリテータ/ 植田一博 アドバイザ
四六判並製192頁・予価1700円+税
ISBN 978-4-7885-1618-2 C1011
分野=認知科学・社会心理学・行動経済学
洗剤選びから政治的立場の決定まで、人の選択には無自覚に方向性を決める「癖」がある。選択結果を誘導する認知的環境や選択肢の設計はいかなるものか。誘導技術は善用できないのか。人の情報処理の仕組みを解明し、さらなる考察へと誘う入門書。
*商品選び、臓器提供意向、政策判断など豊富で身近な研究結果から考える
*日本認知科学会監修の人気シリーズ第4弾!
「認知科学のススメ」シリーズ
https://www.shin-yo-sha.co.jp/series/invitation-to-cognitive-science.htm
4月中旬発売予定
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音楽化社会の現在
――統計データで読み解く ポピュラー音楽(仮)
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南田勝也・木島由晶 ・永井純一 編著
A5判並製208頁・予価2500円+税
ISBN 978-4-7885-1621-2 C1036
分野=音楽社会学・若者論
CDの売上げ低迷や音楽雑誌の廃刊などを見れば、だれしも音楽文化は衰退していると思うだろう。しかし統計データによると、「音楽はこんなにも人気があったのか」と驚かされる。若者の音楽文化受容の実相を統計データから「正確に」読み解いた一冊。
*「音楽の終焉」や「若者の音楽離れ」などの論調ばかりが喧伝されるが、その実態は?
*統計的手法の正しい使い方による学問の面白さを、具体的に例示する
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編集後記
会社のある神保町・九段下という町では、3月になると袴を着た女の子を多くみかけます。卒業式シーズンで、専修大学、共立女子大という学校があり、また武道館という大きな会場があるからです。色あざやかな着物とは対照的に、私はこの季節はどうも苦手で、どんよりと憂鬱な気分におちいります。卒業が学生時代の暗さを思いおこさせるせいでしょうか、それともただ花粉症だからでしょうか。
さて、「現代思想」2019年3月号の特集は、「引退・卒業・定年」。これまた季節柄、直球な特集だと思いつつページをめくると、冒頭の髭男爵・山田ルイ53世と武田砂鉄氏の対談「理にかなわない生存―芸人×ライターの続け方」があり、山田氏の繰り出す正確無比なパンチのような「たとえ」にやられてしまった。
太田省一氏「そして再び、アイドルグループは「学校」になった」、逆巻しとね氏の「卒業は存在しない」という、研究者という生き方を論じたもの、マンガ家・ウェブ「電脳マヴォ」主催の竹熊健太郎氏へのインタビュー、鈴木洋仁氏の「経営者は、引退できるのか?」、田中純氏「抵抗としての引退」、杉田俊介氏「老いぼれた親鸞と、猫たちと、吉本隆明と、妄想のホトトギスと」などなどつづくどの論考も読みごたえのある面白く、是非読んでいただきたい1冊だ。
太田省一氏「そして再び、アイドルグループは「学校」になった」は、アイドルの引退や卒業に着目することで昭和から平成にかけてのアイドル史を裏側から照射する試みである。分岐点としてのおニャン子クラブという部分に、歯科衛生士になるために卒業した女の子の記述があった。そのころ高校生だった私と友人たちは、彼女のことを志村と呼んでいたことを思い出した。メンバーのなかでは比較的地味だったため、志村のその選択は最善なものと「偉そうに」語っていたことは、今思い出しても恥ずかしい。アイドルとそのつくられ方を読み解き、語るというメタな遊びは、当時の「プロレス」の影響もあったのかもしれない。
すべてを紹介したくなるのだが、最後に田中純氏「抵抗としての引退」を。幕末・明治の革命期を全身で生き、その後体制の疎外者として引退した者たち、同様に死ぬべきはずが生き残ってしまった、昭和の戦中=戦後派の者たち。両者の引退という抵抗に共通する倫理的な核は、戦場で死んでいった同時代の死者なのだ。遅まきながらマンガ「ゴールデンカムイ」を最近読んではまった私に、とりわけ沁みる。 (N
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◇奥付
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