新刊 R.バーン/小山高正ほか『洞察の起源』
リチャード・W・バーン 著
小山高正・田淵朋香・小山久美子 訳
洞察の起源
――動物からヒトへ、
状況を理解し他者を読む
心の進化
四六判上製344頁
定価:本体3600円+税
発売日 2018年5月15日
ISBN 978-4-7885-1578-9
5月17日配本、5月21日発売予定です。
本書『洞察の起源』と前書『考えるサル』は、全般的には同じ話題を扱っています。それは、われわれが、ヒト以外の近縁動物の能力を研究することから現生人類の認知能力の起源について何を学ぶことができるのか、ということです。これらの本には二十年を超す隔たりがありますが、その間に比較認知科学では著しい活動がありました。ですから、皆さまが、この新しい本は、単にその間の情報を更新した最新版と考えても許されるでしょう。確かに、オックスフォード大学出版はそれが良い考えであると思っていた節があり、何年にもわたり、私に『考えるサル』の第二版を考えるように勧めてくれました。しかし実際は、この本は『考えるサル』の第二版ではありません。この本は違う目的をもっています。
『考えるサル』で私は、動物の知能に対する伝統的な評価(動物は学習し、ヒトは考える)が、近年になってどのように崩れたのかを示しました。そして私は、動物、特に霊長類が、研究者たちに知的だと思わせるさまざまな行動を示した分野を認知的方法によって研究しました。ヒトの・・・・・・・・
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