新刊 クリッチリー『ボウイ』
サイモン・クリッチリー 著 / 田中純 訳
四六変形並製256頁
定価:本体2000円+税
発売日 17.12.25
ISBN 978-4-7885-1554-3
見本出来ました。
12月25日ごろ書店に並びます。
「ボウイのアルバムのような書物を書きたい」と、ひそかに思い続けてきた。
著者クリッチリー氏はこの本で、わたしのそんなあこがれを達成している――しかも、デヴィッド・ボウイそのひとを論じることによって。ひとつひとつの章は短く、それこそボウイの歌一曲を聴くうちに読み進められそうだけれど、そんなほんのちょっとしたあいだに、ボウイの音楽をめぐる自分の記憶や感情を揺さぶられる閃光のような瞬間が幾度もあった。これは国際的に知られた哲学者によるボウイ論であり、高度に知的で刺激的な分析を繰り広げながら、音楽のビートのように肉体でじかに感じ取られるスリリングな緊張を孕んでいる。この翻訳が本書のそうした魅力を伝えるものであることを願う。
誤解のないようにまず述べておけば、これはボウイの評伝ではない。本書のもとになった『ボウイ』初版をめぐるインタヴューで、執筆の動機を尋ねられた著者は、聞き手である友人の哲学者キース・アンセル=ピアソンに対し、次のように答えている――
「『ボウイ』におけるわたしの目的はとてもシンプルだ。音楽ジャーナリズムでも、
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