新刊 エリク・H・エリクソン『アイデンティティ』
エリク・H・エリクソン 著
中島由恵 訳
四六判並製464頁
定価:3300円+税
発売日 17.11.20
ISBN 978-4-7885-1549-9
見本出来ました。
11月21日ごろ書店に並びます。
まえがき
ポール・フェダーン博士は、私が一九二〇年代後半にウィーン精神分析研究所で学んでいたときの教師の一人であったが、新しい概念を作ることにも失言にも同じく独創的な、魅力ある人物であった。当時、彼の「自我境界」の概念は、重要ではあるが曖昧であるとして、大いに論議された。われわれ学生は、その概念を説明するのに必要だと思われるだけ、セミナーを連続して開いてくれるよう先生に嘆願した。セミナーは三日間、夕方から長時間にわたって開催された。最終回を終えるにあたり、彼はようやく自分を理解してもらった、という面もちで、書類を収めながら、次のように問うたのだった。「さて、私自身、わかったのかな。」
アイデンティティについて書いてきたことを読み返して、私は一度ならずこの質問を自らに問いかけたが、急いで付け加えなければならないのは、本書は、アイデンティティについて決定的な説明を与えるものではない、ということである。この主題について書けば書くほど、この言葉はあらゆるところに広がってゆき、計り知れない・・・・・・
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