新刊 三ヶ尻 陽一『新しい自然主義心理学』
三ヶ尻 陽一 著
四六判並製168頁
定価:本体1800円+税
発売日 17.11.20
ISBN 978-4-7885-1548-2
見本出来ました。
11月16日ごろ書店に並びます。
序章
地球に住んでいる生き物の中で、人は特別な存在であろうか。確かに人は、最も繁栄している生き物の一種である。他の生物から脅かされることも少なく、自然を開拓して大規模な街を作ることもできる。神が作りし選ばれた種族と考えることもできよう。山や丘の上から街を見下ろすと、星空よりもはるかに明るい人工の光に目を奪われる。真っ暗な山や海との対比から、人は自然から逸脱してしまった存在であるかのように感じられる。
大都市の中で生活をしていると、自分自身が生き物であることさえ忘れてしまうことがある。舗装された道路を歩き、高くそびえ立つビルの中で仕事をこなし、時間通りに運行する電車やバスによって移動する。機械の歯車がかみ合うように人々の営みは連携し、社会を成立させているようにも思えてくる。やはり人間は、自然から逸脱しているのだろうか。
はるか昔より、自然とは不可解なもので、恐怖の対象ですらあった。自然は制御することができないし、気まぐれに振り下ろされる自然の猛威に、・・・・・・
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