新刊 中村桂子『ゆらぐ』
中村桂子 編/JT生命誌研究館発行
A5判変型並製256頁
定価:本体1600円+税
発売日 17.10.15
ISBN 978-4-7885-1540-6
見本出来ました。
10月11日ごろ書店に並びます。
はじめに
今年の動詞は“ゆらぐ”です。風に吹かれる木の枝や水面のかすかな動きなど不規則に少し動く感じを表わす一方、物事の基盤がぐらつくという意味もあります。
まず、「基盤がぐらつく」に眼を向けます。生きものを機械のように見て進歩を求め、人間による自然の支配を考える現代社会の根っこはぐらついていないでしょうか。生命誌は、人間は自然の一部としますので、科学や技術もその中で生きる工夫として考えます。多様化しながらさまざまな新しい生き方を創り出してきた生きものの進化に学び、社会を基盤から考え直そうと思っています。
それにはもう一つの“ゆらぐ”が大事です。機械は均一です。一方、生きものは一つ一つ異なる。人間はすべて共通のヒトゲノムの情報ででき上り、はたらいていますが、一人一人少しずつ違います。まさにゆらぎの中にいると言えます。それゆえに、しなやかに・・・・・・
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