新刊 熊谷高幸 『自閉症と感覚過敏』
熊谷高幸 著
自閉症と感覚過敏
――特有な世界はなぜ生まれ、どう支援すべきか?
四六判並製208頁
定価:本体1800円+税
発売日 17.1.27
ISBN 978-4-7885-1507-9
見本出来ました。
1月25日ごろ書店に並びます。
はじめに
自閉症は不思議な障害である。この障害が初めて報告(Kanner 1943)されてから七〇年以上たつのに、障害の定義や、原因や、該当する人々の範囲についての考えが次々に変わってきている。
私自身も、二五年前より自閉症の本を三冊著してきたが(熊谷 一九九一、一九九三、二〇〇六)、毎回、出版の後には解釈を修正しなければならなくなった。特に、この十年ほどのあいだは、大きく考えを変えることになった。その理由は、この本の中心テーマである、自閉症者の感覚過敏という問題に突き当たったからである。また、このような私の変化は、次のような、社会全体の自閉症の捉え方の変化にも連動している。
第一に、自閉症と見なされる人々の数が年々ふえている。四〇年ほど前には二〇〇〇人に一人ほどといわれていたのが、いまでは一〇〇人に一人とまでいわれるようになった。・・・・・・
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