書評 神山潤 著 『朝起きられない人のねむり学』 こころの科学no191/2017年1月
神山潤 著 『朝起きられない人のねむり学』の書評が、「こころの科学 no191/2017年1月」に掲載されました。評者は本多真氏。ご書評くださいました先生、記載誌ご担当者様に、心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。
本書は小児神経学、臨床睡眠学を専門とし、睡眠外来を訪れる若者を長年支えてこられた、神山潤先生の手による本である。著者は睡眠科学の最先端の科学者でもあったが、日本での睡眠軽視と夜型化・睡眠不足の進行に危機感をもち、以後「早起きの会」発起人となり、睡眠の正しい知識と活用について各地で啓発活動を精力的に継続されてきた。この本も単なる医学知識紹介やハウツー本とは異なり、日常生活での眠りの視点にたち、一人ひとりが自分の眠りと向き合い、考え、どう具体的な行動につなげるかについて、熱く訴えかける内容となっている。
……若者へのメッセージは、著者独自の慧眼が示され、評者が感銘をうけた章である。睡眠外来を訪れる一人ひとりの生活によりそう著者だからこそ示せた根本的な治療の道筋と考える。まず文部科学省の統計から日本の若者の自己肯定感の低さ、社会に対する無力感が示される。そこで自己肯定感や無力感にアプローチし、自分自身のかけがえのなさに気づくこと、自然への畏敬の念を生むことが、自分自身の身体に対する謙虚さにつながり、結局は眠りを大切にすることつながるという指摘である。自分自身の時間管理者となる、捨てる力をつける、という実用編の課題も、自己肯定感の高さがカギとなろう......
神山潤 著
朝起きられない人のねむり学
―一日24時間の賢い使い方
四六判並製180頁
定価:本体1800円+税
発売日 16.6.1
ISBN 978-4-7885-1479-9
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