新刊 ジェームズ・フリン『知能と人間の進歩』
ジェームズ・フリン 著
無藤隆・白川佳子・森敏昭 訳
知能と人間の進歩
―遺伝子に秘められた人類の可能性
A5判160頁上製
定価:本体2100円+税
発売日 16.6.15
ISBN 978-4-7885-1482-9
見本出来ました。
6月15日ごろ書店に並びます。
本書は、James R. Flynn, Intelligence and Human Progress Elsevier,2013 の全訳である。 著者のフリンは政治哲学・道徳哲学が専門であるが、知能の問題に関心を持ち、心理学者として「フリン効果」(つまり、人類の知能は産業化・情報化とともに向上していることを知能検査の標準化の際のデータに基づいて実証した)で著名である。1934 年生まれで、ニュージーランドのオタゴ大学政治学の名誉教授。本書にあるように、元々はアメリカ生まれである。 その背景から、本書のような一般向けの著作でも独自の特徴がある。一つは徹底した実証に基づくということだ。知能検査は20 年に1 回程度、問題が時代に合わせて改訂され、少なくとも数千人のデータで標準化がなされる。その際、時代を追って得点が上がることが通例なので、改めて平均が100 点になるように問題内容を難しくする作業がなされる。フリンはその点に着目し、時代変化を明らかにした。かなりややこしい統計操作が入るので、それは本書では付録で述べられている。
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ジェームズ・フリン: なぜ祖父母世代よりもIQが高いのか | TED …
「フリン効果」と呼ばれるものがあります。IQテストで、どの世代も前の世代より高い数値を示すというものです。私たちは本当に賢くなっているのでしょうか?それとも単なる考え方の違いでしょうか?道徳哲学者のジェームズ ...
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