受賞 青山陽子 著 病いの共同体 「第17回 損保ジャパン日本興亜福祉財団賞」
青山陽子 著 『病いの共同体』 が、第17回 損保ジャパン日本興亜福祉財団賞」を授与されました。贈呈式は2016年3月。
損保ジャパン日本興亜福祉財団賞のご案内
A5判上製320頁
定価:本体3600円+税
発売日 14.11.13
ISBN 978-4-7885-1412-6
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青山陽子 著 『病いの共同体』 が、第17回 損保ジャパン日本興亜福祉財団賞」を授与されました。贈呈式は2016年3月。
損保ジャパン日本興亜福祉財団賞のご案内
A5判上製320頁
定価:本体3600円+税
発売日 14.11.13
ISBN 978-4-7885-1412-6
金菱清〔ゼミナール)編
東北学院大学震災の記録プロジェクト
四六判並製200頁
定価:本体2200円+税
発売日 16.1.20
ISBN 978-4-7885-1457-7
見本出来ました。2月3日ごろ書店に並びます。
「深海に棲む魚は、おそらく最後まで水というものに気づかないだろうという。何かの偶然が水面に運び、大気に触れさせない限り、彼は水というものの存在を意識しないであろう」
リントン『パースナリティーの文化的背景』
深海魚は水以外の存在を知らないために、水面から出ない限り「水」を捉えることはない。文化人類学者のリントンは右のように述べている。3・11大震災 後、スリランカを訪れて調査をしていたとき、あることが気になった。二〇〇四年一二月クリスマス翌日の二六日、インドネシアのスマトラ島沖M9・1の地震 で発生した大津波は、インド、モルディブ、アフリカ諸国にまで達し、死者・行方不明者は合計で22万7898人にものぼった。そのうち、スリランカでは4 万人の津波犠牲者を出したが、スリランカの慰霊碑を現地で見ると、列車に避難していた乗客や住民が津波に飲み込まれる様子がリアルに描かれていた(写真 0・1)。それだけでなく、当時の写真やテレビニュースの画像を調査同行者から差し出されて見ると、そこには津波によって流された剥き出しのご遺体が大き く写し出され(写真0・2)、現地の人に聞いても、それは当然という答えしか返ってこなかった。
普通の日本人が報道で知ることができる災害の被害とは随分状況が異なる。日本では多くの犠牲者が出て、何万人が死亡したという単なる数値の羅列だけがあ り、死者そのものはタブー視されて巧妙なまでに隠されていることに気づかされる。プライバシーの問題、惨事ストレスの軽減、文化的要因など、死者をさらけ 出さない理由は多数あげられるが、少なくともそれは世界共通ではなく、日本に特有かもしれない。死の世界を遮蔽することは、あたかもそれがなかったかのご とく、当たり前のように了解される。・・・・・・
P・エーリック & A・エーリック 著/鈴木光太郎 訳
A5判上製416頁
定価:本体4200円+税
発売日 16.1.25
ISBN 978-4-7885-1460-7
見本出来ました。1月29日ごろ書店に並びます。
ヒトは、たえず変化しつつある世界のなかで生きてきたし、いまも生きている。ところが、この数十年で、世界はこれまでにないほどの速さで変化するようになった。そのおもな原因は、ヒトが自らの住む星を変えつつあることによるものだ。しかも変化は加速しつつある。これらの変化は、少なくとも一時的には、10億人ほどの力と消費パターンを驚異的に高め、20億人ほどの生活を楽にしたが、一方で、残りの数十億人を貧困にし、時には絶望的な状態においている。この変化の加速化は、第二次世界大戦後に人口が急激に増加したことと、科学と科学技術の爆発的開花によって資源や自然を操作する能力が格段に高められたことによっている。現代の科学技術によってなしとげられたことは、意図しなかったにせよ、不幸な結果をもたらしている。私たちがお互いを遇するやり方と環境をあつかうやり方には大きな前進があったものの、それらの不幸な結果は、そうした前進ではとても埋め合わせられないほど大きい。その結果、空前の技術的能力と
・・・・・・
朝日新聞、1月20日付に
「宮城)石巻、タクシーに乗る幽霊 東北学院大生が卒論に」
の記事がでており、もしや弊社の書籍かと思い、慌てている次第です。
昨年末のお知らせの予定より、発売遅れております、申し訳ございません
『霊性の震災学』刊行日お知らせです。
1月25日見本、29日配本です。書店さん店頭には2月3日頃です。
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『霊性の震災学』
──呼び覚まされる 3・11生と死のはざまで
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金菱清〔ゼミナール)編
東北学院大学震災の記録プロジェクト
四六判並製200頁・本体2200円+税
ISBN 978-4-7885-1457-7 C1036
分野=震災・原発・ノンフィクション
霊を乗せて走るタクシー
タクシードライバーの幽霊体験、その真相とは? わが子は記憶のなかで生きていると慰霊碑を抱きしめる遺族、700体もの遺体を土中から掘り起こして改葬した葬儀社、津波のデッドラインを走る消防団員、骨組みだけが残った防災庁舎を震災遺構として保存するかなど、被災地の生と死の現場に迫るノンフィクション。亡くなった肉親や津波犠牲者の存在をたしかに感じるという、目にみえない霊性の世界に迫ります。
目次
第一章 死者たちが通う街 タクシードライバーの幽霊現象 工藤優花
第二章 生ける死者の記憶を抱く 追悼/教訓を侵犯する慰霊碑 菅原 優
第三章 震災遺構の「当事者性」を越えて 水上奨之
第四章 埋め墓/詣り墓を架橋する 「両墓制」が導く墓守りたちの追慕 斎藤 源
第五章 共感の反作用 被災者の社会的孤立と平等の死 金菱 清
第六章 672ご遺体の掘り起こし 小田島武道
第七章 津波のデッドラインに飛び込む 消防団の合理的選択 小林周平
第八章 原発避難区域で殺生し続ける 伊藤翔太郎
プロジェクトを終えて 東北学院大学 震災の記録プロジェクト
内藤千珠子 著
の書評が、朝日新聞2016年1月17日付に掲載されました。評者は保阪正康氏。評者の先生、掲載紙ご担当者様には心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。
「伏字的死角」に宿る歴史分析
本書には二つのキーワードがある。一つは「愛国的無関心」。「現在の愛国的空気が、近代日本の帝国主義に基づく無関心に起因」と定義づけられる。二つは「伏字的死角」。近代日本では○や×の伏字を編集者や作家が自主的に使う。著者はそれを「見えなくされた意味があることを表示する記号の場所」と呼ぶ。その論はなかなか難解だが、要は帝国主義的ナショナリズム批判の言語論、文学論という方向が次第にわかってくる。
著者によれば、今の時代、ヘイトスピーチを声高に叫んでいる人たちは、「在日」や特定の国を名ざしで批判しているが、実際はイメージだけ見ているだけで、その実態を理解していない。こうした咀嚼不十分、さらに私たちが用いている日常言語の日本語の中に「伏字的死角」があり、そこに歴史の流れがそのまま宿っていると説く・・・・・・保阪正康評 2016年1月17日 朝日新聞
内藤千珠子 著
四六判上製258頁
定価:本体2700円+税
発売日 15.10.30
ISBN 978-4-7885-1453-9
が、「週刊読書人」2015年12月19日付、千田有紀先生、今年の「女性学」のうちの一冊としてご講評いただきました。
・・・・・・物語を読み解くことにによって、帝国主義とジェンダーの関係が解きほぐされていく。とくに、戦後「加害者」としt語られてきた「日本人」を「被害者」として発見する際に、女性は「排除された他者」として不利益を被っているマイノリティであるが故に、「被害者としてのわたしたち」を構築する際に重要な役割をしているという分析は興味深い。「女性」を利用することによって、「わたしたち」は「被害者」として、愛国者になる権利をはく奪されている、という主張が可能になる訳である。ネトウヨたちのこの論理は、荒唐無稽ではあるが、近年のネットの利用を背景とした女性愛国者の出現という現象を読み解く上でも重要である・・・・・・
内藤千珠子 著
四六判上製258頁
定価:本体2700円+税
発売日 15.10.30
ISBN 978-4-7885-1453-9
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