受賞 大山 正氏・鷲見 成正氏ならびにその共著 『見てわかる視覚心理学』
大山 正・鷲見 成正・氏ならびにその共著
見てわかる視覚心理学
大山 正・鷲見成正 著/五十嵐賢紘 DVD制作/
鈴木清重 映像制作・素材提供
A5判並製150頁・定価:本体2800円+税
発売日 14.4.20 ISBN 978-4-7885-1382-2
が、日本アニメーション学会賞特別賞を受賞いたしました。
受賞式は6月13日 @横浜国立大学・教育文化ホール
以下日本アニメーション学会発行、プレスリリースより引用です。
日本アニメーション学会 主催 日本アニメーション学会賞2015
選考結果発表および贈賞式のご案内
2015年6月8日
日本アニメーション学会賞選考委員会
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◎選考結果
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■日本アニメーション学会賞2015:
『なぜ日本は<メディアミックスする国>なのか』
マーク・スタインバーグ著 (2015年/KADOKAWA)
ならびに、その原著
『ANIME’S MEDIA MIX: Franchising Toys and Characters in Japan』
Marc Steinberg (2012 / University of Minnesota Press)■特別賞:
大山 正氏・鷲見 成正氏
ならびに、その共著 『見てわかる視覚心理学』(2014年/新曜社)--------------------------------------------------------------
◎贈賞式
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日時:2015年6月13日(土)16:45~17:05
会場:横浜国立大学 教育文化ホール 大ホール
〒240-8501神奈川県横浜市保土ケ谷区常盤台79-1
※引き続き17時05分より第18回通常総会を行いますので、総会出席の方は本授賞式よりご参加ください。--------------------------------------------------------------
◎選考委員
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岡本美津子(プロデューサー/東京藝術大学大学院アニメーション専攻教授)
キム・ジュニアン(アニメーション研究者/新潟大学人文学部准教授)
波多野哲朗(映像評論家・映像作家/東京造形大学名誉教授)
布山タルト(アニメーション作家・研究者/東京藝術大学大学院アニメーション専攻教授)
米村みゆき(日本近現代文学研究者/専修大学文学部教授)--------------------------------------------------------------
◎贈賞理由
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■学会賞/マーク・スタインバーグ著『なぜ日本は<メディアミックスする国>なのか』 ならびに、その原著『ANIME’S MEDIA MIX: Franchising Toys and Characters in Japan』マーク・スタインバーク氏の著作『なぜ日本は〈メディアミックスする国〉なのか』は、日本において日常化した現象であるメディアミックスについて、その発展における四つの段階および転換点に着目し、メディアミックスの概念と歴史的・理論的な支柱の提供を試みたものである。本研究が大きく取り扱うのは、手塚治虫による『鉄腕アトム』の「アニメ」、角川書店によるメディアミックスの発展と変容、そしてプラットフォーム時代のメディアミックスの変革の三つの事例であり、メディアミックスの歴史がどのように展開したかを考える通時的な分析と、その現象の断面図を精査する共時的な分析の両方の手法を組み合わせることによって、その方法論および学術的成果はアニメーション研究において評価されるべき水準に達している。また、日本国外の視点から考察することにより、日本のアニメーション文化における自明性について、その相対化は功を奏している。本研究は、幅広い視野、現代のメディア状況への絶えざる目配り、一次資料の重視、先行研究に対する批判精神等、今後のアニメーション研究の指標として高く評価され得るものである。
選考会では、原著の方をより評価する意見もあり、日本語訳(1、2、3章は原著に近い)の刊行を契機として原著も手にとってもらいたいと考え、原著と日本語訳の両方を受賞対象とした。本研究は、日本におけるアニメーション研究が、日本国外に開かれてゆく先陣を切る業績として受賞作に相応しいものである。この試みが呼び水となり、さらなる研究成果が後続することを期待する。(米村みゆき)■特別賞/大山 正氏・鷲見 成正氏 ならびに、その共著『見てわかる視覚心理学』
大山正氏と鷲見成正氏は、本学会の設立時に会長と副会長を務められ、本学会の発展ならびに日本におけるアニメーション研究の社会的認知の向上にご尽力され、その礎を築かれた功労者である。両氏の豊富な学識経験に基づく組織運営への指導と献身的努力なくして、現在の学会はありえなかったと言えよう。両氏が学会創設時に示した指針により、本学会はその後も様々な分野を背景とした領域横断的な学会として、研究者のみならず制作者や教育者、企業における実務家なども参加する、ユニークな学会として発展してきた。
また、両氏の最新の共著『見てわかる視覚心理学』は、心理学研究に基づいた、色、形、空間そして運動のデザインに関する知見をまとめた入門的学術書として、視覚心理学の基本的概念を、平易な解説と先行研究の膨大なインデックスとともに、多数のカラー図版とDVD-Videoを参照しながら理解できるものとなっている。心理学を学ぶ者だけなく、デザイン、アニメーションを学ぶ学生や研究者全てに開かれた本書のあり方は、両氏が目指して来られた、本学会の方向性を具現化したものだと言えよう。更には、本書付属の映像資料の制作には、映像制作やデザイン等で鈴木清重氏、五十嵐賢紘氏など若手研究者や様々な研究者が世代を超えて参画しており、両氏の研究を継承・発展させる活動としても大変意義深い。
以上、大山正氏と鷲見成正氏、両氏の本学会の創立・発展に対する貢献と、その最新のご活動の一つとしての本著作の成果を高く評価し、選考委員の総意として、特別賞に選出する。(岡本美津子)--------------------------------------------------------------
◎「日本アニメーション学会賞」について
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「日本アニメーション学会賞」は日本アニメーション学会(1998年創立/www.jsas.net)の創立15周年記念事業として2014年に創設されました。
「日本アニメーション学会賞」は主としてアニメーション研究者の顕彰・奨励を目的としております。またその授賞対象は会員に限らないものとしました。これは現状においてはアニメーションあるいはメディア芸術の分野における顕彰・奨励が伝統的な分野とは異なり作家・クリエイター中心であり、創り手以外の研究者や教育者・批評家などへの顕彰・奨励の機会はごく限られたものであるからです。本学会員の間でも、かねてよりこれを解消すべき大きな課題であるとする意見が少なからずありました。
本学会がこの賞を設けることにより、これまで顧みられることの少なかった研究者の顕彰、特に若手研究者の奨励を実現させたことは、学会としての社会的使命の一つを果たすことに繋がるのではないかと考えます。「日本アニメーション学会賞」がアニメーション分野あるいはメディア芸術分野の学術研究の活性化を促し、その一層の発展に寄与ことを本学会員一同、心より願っております。
日本アニメーション学会ではこの賞を本学会会員皆の力で支え育て、末永くまた大きく発展させていきたいと希望しておりますので、関係各位の皆様のご理解とご協力をどうぞよろしくお願い申しあげます。日本アニメーション学会会長 小出正志(東京造形大学教授)
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