新刊 山岸明子『心理学で文学を読む』
山岸明子 著
四六判上製208頁
定価:本体2200円+税
発売日 15.5.15
ISBN 978-4-7885-1435-5
見本出来ました。
5月18日ごろ書店に並びます。
優れた文学作品は人間性や人間の心理についての深い洞察に満ちており、そのことが読者を惹きつけ、読みつがれる大きな要因になっていると考えられる。小 説はフィクションであるし、作家は心理学者ではないが、心理学とは異なった形での人間性理解のエキスパートによって書かれていると思われる。エキスパート による小説の記述や展開は、心理学理論に即しているのだろうか。異なっていることもあるだろうし、あるいは心理学理論に先んじている場合もあるかもしれな い。
本書は心理学の本ではあるが、一般的な心理学書とはかなり異なっている。心理学のテーマと関連する「文学作品」を取り上げて、心理学の知見を参考にして 読んでいく。文学作品では登場人物の言動や心理がその周囲の状況と共に描かれ、時間の経過と共にそれらがどうなっていくかが語られることが多い。一方心理 学は、その中のある側面を取り上げて、条件を統制しながら客観的なデータに基づいて分析する。私は心理学者として心の発達を研究してきたが、この本では、 実証的な検討ではなく、発達と関連する「文学作品」を取り上げて、発達心理学の用語や理論を使って読み解いてみようと思う。
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