◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第148号■
2015年2月18日発行
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◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第148号■
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◇トピックス
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◆お知らせ
書評など
青山陽子 著 『病いの共同体』
・・・・・・ハンセン病が強い偏見の中にあり、迷惑を及ぼさないために家族と縁を切って入所する習慣があったために他に頼るものが一切なかった事情ももちろんあるが、微かな地縁にすがるようにして見ず知らずの者同士の付きいが始まり、困った時に相互に助け合う間柄になってゆく。また療養所では恒常的な職員不足から軽症者に所内作業をさせていたが、そこもまた相互に役割を与え合う関係形成の場となった・・・・・・
(2015年1月23日付、「週刊読書人」書評に掲載。評者は武田徹氏)
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2015/01/2015123-a1c0.html
青山陽子 著 『病いの共同体』
・・・・・・多磨全生園は、療養所である点では結核療養所と似ており、隔離された患者たちが暮らす集合住宅が何棟も建てられた点で団地と似ている。本書は、この療養所で患者たちが長年にわたりどのような文化を形成してきたのかを、多くの元患者へのインタビューを積み重ねることで初めて浮き彫りにした・・・・・
(2015年1月18日、朝日新聞書評欄に掲載。評者は原武史氏)
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2015/01/2015118-8a73.html
展示
岡崎京子展 戦場のガールズ・ライフ
世田谷文学館
http://www.setabun.or.jp/exhibition/exhibition.html
2015年1月24日(土)~3月31日(火)
[会場]世田谷文学館2階展示室
[休館日]月曜日
[料金]一般=800(640)円、高校・大学生、65歳以上=600(480)円
小・中学生=300(240)円、障害者手帳をお持ちの方=400(320)円
※( )内は20名以上の団体料金
弊社 杉本 章吾 著『岡崎京子論』も販売所で置いていただいてます。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/post-2283.html
重版のお知らせ
2月9日に配本いたしました、
浅川伸一著『ディープラーニング、ビッグデータ、機械学習』
A5判並製180頁・定価:本体2400円+税 ISBN 978-4-7885-1422-5
「ディープラーニング」「ビッグデータ」「機械学習」。どのワードがアピールしたのか、素人にはまったくわかりませんが、発売以来注文が殺到、あっという間に、社内在庫切れ。重版にとりかかっております。2月末出来予定です。とくにAI、機械学習関連の棚で動いております、書店さん店頭には在庫ございますので、ご興味のある方はご一読を。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/post-9a55.html
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◇近刊情報
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3月上旬発売予定
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『天才を生んだ孤独な少年期』
――ダ・ヴィンチからジョブズまで
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熊谷高幸 著
四六判上製240頁・本体1900円+税
ISBN 978-4-7885-1424-9 C1011
分野=発達心理学・教育
時代をつくった天才たちの人生
人の発達には導き手としての大人が必要です。しかし大人の助力を十分得られなかった子どもは、独力で世界の捉え方を学び、独自の世界観を編み出していくことになる――少年期の孤独が育んだこの「心の癖」が創造性につながった、という仮説のもと、ダ・ヴィンチ、ニュートン、エジソン、漱石、アインシュタイン、ジョブズという6人の人生を生育歴から晩年まで詳細にたどっていきます。そこから浮かび上がる天才の共通構造とは? 脳科学から発達心理学に至る最新の知見と、自閉症研究者ならではの着想から生まれた出色の天才論!
熊谷高幸先生の本 好評発売中
『タテ書きはことばの景色をつくる』
四六判並製184頁・本体1900円
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/post-442e.html
『日本語は映像的である』
四六判並製196頁・定価1995円(税込) ISBN 978-4-7885-1258-0 C1081
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2012/01/post-cf76.html
3月中旬発売予定
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『質的心理学研究第14号』
――特集 社会的実践と質的研究
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日本質的心理学会 編
B5判並製212頁・本体2800円+税
ISBN 978-4-7885-1423-2 C1011
分野=心理学
質的研究は社会にどれほど貢献できるのか?
東日本大震災後、研究が社会における実践にどれほど貢献できるのかという課題がより厳しく問われるようになっています。研究対象者やフィールドの「現実」を深く汲み取れると自負してきた質的研究は、社会的実践にどこまで寄与できているのでしょうか。特集として震災・復興がテーマの論文、既存のカテゴリーにおさまらない豊かな理論的・実践的展開がみられる論文を5本収載。
ほか一般論文5本。書評特集では、学会発足10年を記念して刊行された『質的心理学ハンドブック』(小社刊)について多様な領域の評者が縦横に論じます。
3月中旬発売予定
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『アトピー性皮膚炎のエスノグラフィー』 (仮題)
――科学的エビデンスと「患者の知」
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牛山美穂 著
四六判並製232頁・予価2200円+税
ISBN 978-4-7885-1425-6 C1036
分野=社会学・医療・人間学
ステロイドをどう考えたらよいのか?
アトピー性皮膚炎には根本的な治療法がなく、通常対症療法としてステロイド薬が処方されます。しかしステロイドには副作用があり、とくに長期間使用した後で中止したときのリバウンドは激しい症状の悪化を引き起こすことがあります。そのため「ステロイドを使用しない」医療や民間療法が盛んになりました。ステロイドを嫌がるのは、患者の「愚かな行動」なのでしょうか、それとも「尊重すべき患者の選択」なのでしょうか。医学の専門知では治すことのできない病気を抱えた患者自身の経験=「患者の知」を、どう医療に活かしていけるのでしょうか。自らがアトピー性皮膚炎に苦しんだ著者は、日本とイギリスで患者、医者、民間療法家、患者団体への綿密な調査を行い、この問いを探求します。
3月下旬発売予定
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『越境の対話と学び』 (仮題)
──異質なコミュニティをまたぐ/つなぐ
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香川秀太・青山征彦 編
A5判並製416頁・予価4300円+税
ISBN 978-4-7885-1426-3 C1037
分野=教育・組織論・心理学
集団の違いをどう乗り超えるか?!
異なる集団やコミュニティの間には、ときに乗り越え難い境界があります。学者と実践家、新人とベテラン、現場と上層部、ユーザーとデザイナー、さらには派閥、領土や国境……。目的を達成するためには自分の集団に独自の文化を養い結束を高める必要がありますが、それは他集団とのギャップをますます強めてしまいかねません。どうしたら、「コミュニティ間の相互発達」が起こるような越境が可能なのでしょうか。本書は、異質なコミュニティをまたぐ越境の学びについて理論的に吟味し、企業、医療、アート、学習コミュニティ、社
会運動等の様々なフィールドで試みられたユニークな実践事例を紹介します。
本書は心理学、教育学、経営学、哲学、社会学、看護学、医学等多様な学問領域の越境的対話から生まれた、越境へといざなうメッセージです。
3月下旬発売予定
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『成長し衰退する脳 社会脳シリーズ 8巻』(仮題)
──神経発達学と加齢学
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苧阪直行 編
四六判上製376頁・予価4200円+税
ISBN 978-4-7885-1427-0 C1040
分野=脳科学・心理学・哲学
発達する社会脳
社会脳シリーズ第8巻の配本です。社会脳は人の生から死へといたる発達に深く関わっています。乳児と大人、高齢者では、脳にどのような機能の違いがあり、また脳は発達にどのような影響をおよぼしているのでしょうか。本書は、「心の理論」の発達、新生児の脳の特徴、顔の認識の発達、コミュニケーション行動の発達と障害、母子の絆、認知的に抑制する機能の発達、児童虐待する脳、加齢とワーキングメモリ、認知症といった多様な側面から、成長し衰退する社会脳のメカニズムにスポットを当てます。発達にかかわる最新の脳科学を展望する本書は、心理学、教育に関心のある読者にとって待望の一冊です。カラー口絵15頁。
社会脳シリーズ
http://www.shin-yo-sha.co.jp/series/social_brain.htm
3月下旬発売予定
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『ヴィゴツキーの思想世界』
──その形成と研究の交流
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佐藤公治 著
四六判並製328頁・予価2400円+税
ISBN 978-4-7885-1428-7 C1011
分野=教育・心理学・哲学
ヴィゴツキー理解への道案内
ヴィゴツキーは今から80年前に37歳の若さでこの世を去った心理学者ですが、その研究が今熱い視線を集めています。この再評価の動きの背景には、人間と人間精神の見方についての反省と転換が起きていることがあります。ヴィゴツキー心理学が人間研究の取るべき方向を指し示していることに、改めて気づいたのです。そこで、ヴィゴツキーの理論をどう読んだらよいのか、そのスタンスが問われることになります。本書は、ヴィゴツキーがどのような思想を持っていたのか、どのような形でそれを形成していったのかを、彼が直接・間接に関わりを持った多くの研究者、思想家との交流の中に見てゆきます。文化心理
学に関心をもつ読者にとって、ヴィゴツキーの理解に新しい地平を開く必読の本です。
佐藤公治先生の本 好評発売中
『音を創る、音を聴く』
四六判304頁・本体3200円 ISBN 978-4-7885-1295-5
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2012/07/post-8625.html
3月下旬発売予定
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『TEA 複線径路・等至性アプローチ ワードマップ』
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理論編
安田裕子他 編
四六判並製200頁・予価1800円+税
ISBN 978-4-7885-1429-4 C1011
実践編
安田裕子他 編
四六判並製256頁・予価2300円+税
ISBN 978-4-7885-1430-0 C1011
TEAの幅広い応用の可能性
TEAは複線径路・等至性アプローチの略称です(「TEM」を冠した本が出ていますが、TEMはTEAで用いられるモデル図式を指しています)。心理学や社会学、教育学だけでなく、保育、医療、看護、福祉など、人間の発達や教育、ケアの研究と現場において、質的方法への関心が高まっています。人間を実験室的な科学の方法によってでなく、時間的な変化と文化社会的文脈のなかで捉えることの重要性が認識され、そのための方法として開発されたのがTEAです。TEAは幅広い応用の可能性をもつ柔軟な方法として大きな注目を集めていますが、「標準」的な手続きがないため、初心者には取り組みにくい面があります。
そこで本『理論編』では、その理論的背景を述べ、基本用語を分かりやすく解説して、TEAによって何ができるのか、どのように展開出来るかを示します。
『実践編』では、TEAを実際にどのように研究に活かしたらよいのか、その勘所を解説し、保育、教育、看護・介護、心理臨床、経営、障害教育等、多様な分野の活用例を紹介して、その実際をとらえられるようにしました。TEAを研究に活かしたい学生・研究者にとって、座右の書となるでしょう。
安田裕子先生の本 好評発売中
『不妊治療者の人生選択』
A5判上製304頁・定価3990円 ISBN 978-4-7885-1304-4
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-cd9c.html
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◇編集後記
私はベストセラーの類は決して手に取りません。
出版の仕事をしていると、と一般化するのはよくないですね。買わない理由は、ただ単にひがみ根性の私の性格からきている。だってシャクじゃないですか。
『マディソン郡の橋』で有名になったあの赤い屋根つき橋。Covered Bridgeと呼ばれる、屋根つきの木造の橋なのですが、小説で描かれたあの橋は、焼失して今はもうない。そのことを先日、中野京子さんのエッセイで知った。中野京子さんといえば、私にとっては『怖い絵』の著者。このマディソン郡の橋についてのエッセイは素晴らしく、思わず小説を読みたくなってしまいました。
この『マディソン郡の橋』、すごいベストセラーだったはず。しかし、私、読んたことがありませんでした。手に取ると、20年以上も前の小説。もう時効だと読みはじめたが最後、ときどき泣きながら一気に読み終えたのを正直、告白いたします。この本の良さが分かるぐらいの中年になったということかもしれない。(映画の方はイーストウッドの映画のなかでいちばんいけてないと思いますが)。
ベストセラーもいいものだ。そういえば昨年2014年にいちばん売れた本、なんかふくらはぎの本(トーハン調べ)。20年後、私はふくらはぎをもみながら、いい本だと気づくのかもしれない。もっと若いうちからもんでおけばと悔やみながら。 (N)
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◇奥付
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次回発行は2015年3月上旬を予定しております。
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