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新刊 青山陽子『病いの共同体』

9784788514126

青山陽子 著

病いの共同体

A5判上製320頁
定価:本体3600円+税
発売日 14.11.13
ISBN 978-4-7885-1412-6

見本出来ました。11月11日配本です。
11月13日ごろ書店に並びます。

序章 記憶と語りから捉える患者文化(一部抜粋)

 1 療養所のなかの葬儀に参列する
 ハンセン病国立療養所・多磨全生園で暮らす人々に話を聞き始めてから10年以上になる。そのなかで印象に残っているひとつの風景がある。まずその風景を 紹介するためにひとりの女性の葬儀の話から始めることにしたい。その葬儀には調査関係者という理由によるただの参列者としてではなく、故人にとって親しい 友人という立場で参列した。そのことでいつもの風景が、私に特別に強い印象を残したのかもしれない。

 彼女は私の調査協力者の一人であり、出会ったのは12年前のことである。その当時は軽症夫婦舎で年の離れた夫とふたりなかむつまじく暮らしていた。もと もと丈夫な体ではないうえに、ハンセン病という病いにかかってから体調が万全だったことはめったにないと語っていた。それから程なくして心臓病を悪くし て、専門病院で手術を繰り返すなどの闘病生活が続いた。居住まいのきちんとした人で、時折私が見舞いに行くと清潔感のある明るい柄のパジャマを着用し、そ の唇には紅がさされていたのを思い出す。口数は少なかったが、たおやかで凛とした女性だった。

    ・・・・・・

《もっと読む 病いの共同体 序章》

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