◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第145号■
2014年11月6日発行
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◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第145号■
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◇トピックス
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◆書評
仲真紀子・久保(川合)南海子 編
『女性研究者とワークライフバランス』
の紹介が、京都新聞 2014年10月19日付にて掲載されました。
「仕事と妊娠・出産、遠距離結婚生活、主夫に支えられて、夫が育休を取った
の経済的デメリット─など、ケースごとに体験を報告し課題を挙げている。内
田由紀子・京都大こころの未来研究センター准教授や、夫の立場から郷式
徹・龍谷大教授も執筆。体験を語りながら、遠距離結婚の章で内田准教授が
「子育てはやはり文字通り『かけがえのない』幸せをもたらしてくれる」と書
くなど、結婚や子育てを考える女性に励ましを送っている」
S・D・ハロウェイ 著/高橋 登・清水民子 ・瓜生淑子 訳
『少子化時代の「良妻賢母」』
の書評が、2014年10月12日付、朝日新聞に書評掲載されました。評者は水無田
気流氏。
「出生率の低下は、(女性の)結婚生活に対する幻滅の反映」との指摘は胸が
痛い。不満の矛先は、心理分析からすれば、夫の家事育児の分担不足よりも、
手伝おうとしない「夫の性格」そのものへと向かっている、とも。海外からみ
れば、かくも矛盾だらけな日本の妻・母の現状を知り、ぜひ問題解決の糸口に
したい」
◆話題の本
9月に出版いたしたしました『遊ぶヴィゴツキー』 (L・ホルツマン 著 本体
2200円)がよく売れています。子どもの発達だけでなく、仕事で良いパフ
ォーマンスをするための方法や、会社の組織作りにもふれています。専門書で
すが、心理学だけでなく教育・芸術関係の方など、広く読んでいただきたい一
冊です。
また『理解するってどういうこと』 (E・キーン著 本体2200円)も良く売れ
ています。400頁を超えてこのお値段! というのも大きいのでしょうか?
巻末のすぐ使える資料も必見です。
小熊英二対談集『真剣に話しましょう』 も売れ行き好調です。
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◇近刊情報
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12月上旬発売予定
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『ワードマップ 批判的思考』
──二一世紀を生きぬくリテラシーの基盤
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楠見 孝・道田泰司 編
四六判並製304頁・予価2600円+税
ISBN 978-4-7885-1414-0 C1011
分野=心理学・教育学・社会科学論
自ら考え、情報を読み解くために
近年「批判的思考」という言葉が注目され、関連書籍も出版されています。批
判的思考は相手を非難することとしばしば誤解されますが、証拠に基づき論理
的に考えること、自分の考えに誤りや偏りがないか内省することなどを意味し
ており、膨大な情報を適切に読み解き活用できるリテラシーの基盤となる、現
代社会の鍵概念です。本書はキーワード仕立てという特色を最大限活かし、哲
学・科学論など学問的な基礎から、学校教育での教授法、批判的思考を活かせ
る社会的場面まで、類書にない射程の広さでこの批判的思考を解説しています。
12月中旬発売予定
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『日本人はなぜ考えようとしないのか』
──福島原発事故と日本文化
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新形信和 著
四六判上製200頁・本体1800円+税
ISBN 978-4-7885-1415-7 C1010
分野=比較文化論・日本語論
大事故の原因は日本語にある?!
福島原発事故から三年半、事故の十分な原因究明もなされず、安全基準も曖昧
なままはやくも原発再稼働が決まりました。根拠のない「安全神話」はそのま
まに原発維持・推進は容認されつつあります。本書は、『日本人の〈わたし〉
を求めて』(小社刊)で、日本文化と西洋文化の異質性を、確固とした〈わたし〉
のある西洋語と主語のない日本語の違いから剔抉した著者が、今回の原発事故
について、その処理のしかた、責任の取り方、今後の対策の立て方などを検証
しながら、その根本原因はやはり日本文化の特性にあること、特に確固とした
主語がなく、主体が断片化していることにあることを、説得的に説いたもので
す。もちろん日本文化にいい面はありますが、敗戦、大事故などの逆境では非
常な弱点をもっていることを認識すべきだと言います。小粒ながら力作です。
12月下旬発売予定
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『宝塚・やおい、あるいは愛の読み替え 』
──女性とポピュラーカルチャーの社会学
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東 園子 著
四六判上製頁336頁・予価3400円+税
ISBN 978-4-7885-1416-4 C3036
分野=社会学・ポピュラーカルチャー・オタク文化
宝塚の夢想・やおいの妄想
今年は宝塚歌劇の創立百周年、華やかなセレモニーが繰り広げられました。一
方、「やおい」(ボーイズラブ、男同士の恋愛を描く漫画・小説群)も40年近
い歴史があります。なぜ女性たちは、宝塚・「やおい」に熱狂するのでしょう
か? 宝塚ファンは、タカラジェンヌの演じる物語から何を読み取り、やおい
の「腐女子」たちは、なぜ男同士の友情を恋愛に読み替えるのでしょうか?
日本独自の女性向けポピュラーカルチャーを初めて比較考察して、この謎を解
いていくと、女性たちの親密性に対する強い憧れと一体感を見出すことができ
ます。彼女たちの「愛の読み替え」という行為によって、女同士の絆への夢が
脈々と受け継がれているのです。著者は大阪大学研究員、気鋭の文化社会学者
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◇編集後記
弊社が入っております心理学書販売研究会という、心理学書をよりよく販売し
ていこうという会があるのですが、そこで「心販研会員社ニュース」というも
のを毎週ネットで発行しております。これは心理学のトピックスにかぎらず、
各会員社の話題を知ってもらおうという意図ではじめました。
各社のツイッターからひろって、新聞仕立てのページで見せるpaper.liという
システムでつくっております。これがどこの社の露出が多いとか、トップを飾
るのはどういう話題かを推量するのがなかなか面白いです。有料版だといろい
ろ手が加えられるので、やってみたいと思う反面、仕事も増えますので現状で
よしとしております。(中山)
(参考)https://paper.li/shinpanken/1391474866
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◇奥付
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次回発行は2014年12月中旬を予定しております。
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