福岡愛子著『日本人の文革認識』
福岡愛子 著
A5判上製457頁・定価:本体5200円+税
発売日 14.1.15
ISBN 978-4-7885-1363-1
の書評が北海道新聞4/6/2014付に掲載されました。
評者は米田綱路氏
・・・・・・文革は下からの大衆運動にもとづき、官僚主義を打破する「永続革命」として当初は評価された。ところが中国共産党は「10年の動乱」と全面的に否定するにいたる。文革への期待と幻滅、高揚と落胆を味わった日本人は、そこでどのような「翻身」をとげたか。本書が論じるのはこの翻身の中身である。
・・・・・・文革評価が180度ひっくり変えるなかで、過去の誤りを正すだけでなく、他者との関係をふまえて自己と未来を変えていこうとする。翻身とはこうした主体化の過程であり、生き方や倫理の問題と直結する。
・・・・・・実に多様な精神の軌跡がここにある。文革をプリズムとして浮かび上がる「翻身の戦後日本思想史」である。
ご書評くださいました先生、掲載紙ご担当者さまにはこころよりお礼申し上げます、。ありがとうございました
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