新刊 斎藤清二・山田富秋・本山方子『インタビューという実践』
斎藤清二・山田富秋・本山方子 編
四六判並製216頁
定価:本体1800円+税
発売日 14.4.21
ISBN 978-4-7885-1377-8
見本出来ました。4月17日配本です。
4月21日ごろ書店に並びます。
日常の会話と、インタビューを分けるものは何だろうか。
インタビューこそが、何かしら目的をもってなされる相互作用であり、その内容はある種の限定を伴うものだといえるだろうか。あるいは、状況や役割が設定されて行われるものなのだろうか。あるいは、覚知的かつ省察的な発話行為によるものなのか。
日常会話と差異化して、インタビューのみに通用する特性をあげることは難しい。言い換えれば、インタビューとは、日常会話に劣らず、話者にとってアクティブで生産的な相互作用行為である。決して静的なやりとりなのではない。
本書では、インタビューの自明性を問い、インタビューによって何が可能となり、何がどのように産み出されているのか、調査研究と臨床の両面から考えたい。
例えば、インタビューに参加しているのは、話し手(協力者)と聞き手(調査者)なのか。二人の話し手ではないのか。調査者もまた、その場で話し手になり得るからこそ、聞くことの能動性が発揮されるのであり、応答責任を果たしているのではないか。
はたまた、インタビューはどのような状況に埋め込まれているのか。問題解決の途にあるのか、社会的な問題が背景にあるのか、あるいは人々の暮らしそのものにかかわることなのか。インタビューの社会的文脈に着目すれば、エスノグラフィーとの境界はどこにあるといえるのか。
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