新刊 森口佑介『おさなごころを科学する』
森口佑介 著
四六判上製320
定価:本体2400円+税
発売日 14.3.10
ISBN 978-4-7885-1374-7
見本出来ました。3月7日配本です。
3月10日ごろ書店に並びます。
本書は、子ども観についての本とは異なります。最大の違いは、筆者の専門が発達心理学である点です。発達心理学は、人間の心が生涯を通じていかに変化していくかを扱う学問です。特に、筆者は、乳幼児の認知機能を科学的に検討しています。ここでの科学的とは、再現性や反証可能性を持ち、哲学者伊勢田博士が言うように、研究対象を、最も信頼できる手段を用い、慎重に調べることと定義します。本書はこの定義に基づき、乳幼児の認知機能を扱う試みが、どのように変遷を遂げていったかを紹介します。
「子ども観」の研究は、比較的広い範囲の子どもを扱っている印象がありますが、本書で扱うのは、主に乳幼児です。乳幼児は十分に言葉が発達していないので、自分の考えや気持ちを直接的に表現することはできません。また、かつて私たちは乳幼児であったにもかかわらず、その頃のことを覚えていません。そのため、かつては、乳幼児は知ることも、考えることもできないとされていました。このような乳幼児が実際には何を考えているのかを調べることは、非常にエキサイティングな試みなのです。
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