新刊 饗庭 悟『堂々面接回答 ザ・クール・アンサー』
饗庭 悟 著
四六判並製160頁
定価:本体1200円+税
発売日 14.2.25
ISBN 978-4-7885-1373-0
見本出来ました。配本はトーハン24日、ほか21日です。
発売日は26日ごろ(ほか24日)書店に並びます。
弊社がなぜ就活本を出すのか? 正直不思議です。通常、ジャンルの違う本は、担当編集者もいないため、また販売するノウハウもないので正直引き受けることは稀です。
本書を出版するきっかけは饗庭先生からの一通のEメイルからです。そのメールの文面から出版にいたるまでの経緯を書いたら、「自著を出版する方法」といったかなりよい指南になるのではないかと思います。
しかし本書を読みますと、本を出版するよう人に働きかけることと、面接官と何を話すかとはまったく同じなのではないかと私は思いました。この面接回答の「基準」はかなり高いです。多分、45歳、中年真っ只中の私は内定を取れないでしょう。会社の若い人と面接官、学生のロールプレイをしてみましたが、なかなか厳しい。しかし、本書を読んで日常のなかで「回答」を意識して、生きてみようと思いました。ホントですよ(笑 (中山)
あとがき
私の仕事の一部に、就職・転職を希望する若者の話を聞いて、その言わんとするところに最も相応しい言葉を当てるという作業があります。すなわち、若者が提出書類で書く文言や面接で発する言葉を、私が代わりに考えて、的確でカッコイイ表現にしていくのです。
これをズルイことだとあなたは思いますか。
私はこの作業を2つの理由で正当な行為であると考えています。
1つは、私が考えた言葉だとしても、結局その言葉を使う本人がその意味を理解し自分のものにしなければ使えない、という理由です。
当然、私が与える言葉は本人が思いつかない言葉、つまり本人の頭のレベルを超える言葉ですから、その意味を理解してどんな文脈でも使えるようにするためには、必死になってその言葉の意味を考えなければなりません。
すなわち、本人が独力で面接の回答を考えるよりも、頭を使わされるのです。
もう1つの理由は、人の成長・進歩には大なり小なりこのような要素があるというものです。
昔の日本では「論語の素読」といった教育がなされていました。漢文の読み下し文を「し、のたまわく……」と声に出して読み、意味も分からず丸暗記させられるのです。
しかし、丸暗記して声に出しているうちに、だんだんとどういう場面にその言葉が当てはまるのか、どういう会話の流れでその言葉を使うのかが分かってくるも のなのです。そうすると言葉が自分の感覚と一致してくるのです。いわゆる「ピンとくる」状態です。それが、その言葉の意味が分かる、ということです。
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