新刊 田中雅史『幻滅からの創造』
田中雅史 著
四六判上製314頁・定価3570円
発売日 13.10.25
ISBN 978-4-7885-1360-0
見本出来ました。10月24日配本です。
10月28日ごろ書店に並びます。
あとがき
この本はこれまで何年にもわたって私が考えてきた、前エディプス期の精神分析理論を使った文学作品の分析についてまとめたものである。
私はもともとイギリス・ロマン派の自然観の影響を、明治以降の日本文学のなかにたどるという研究から出発した。そこから、独自の無意識観をもとに幻想的な 作品を書く萩原朔太郎、夢野久作、安部公房などの作家を研究するようになった。この本で素描したような方法を使うきっかけになったのは、村上春樹の『ねじ まき鳥クロニクル』を読んだことである。グイグイ引きこまれながらもなかなか進展しないストーリーにとまどったが、描かれている内容がウィニコット、対象 関係論、自己心理学などを強く連想させるものだったので、そうした理論を使えばこの暗示的な作品の解釈が相当に進むのではないかと考えた。
・・・・・・
« 掘り出し選書 2013年10月―12月 | トップページ | 映画「ハンナ・アーレント」 岩波ホール 10月26日(土)より »
「新刊」カテゴリの記事
- 書評 井上雅雄 著『戦後日本映画史』@図書新聞 2023年1月14日号 付(2023.01.11)
- 新刊 いのちに寄り添う自宅介護マニュアル(2021.06.21)
- 新刊 山 祐嗣 著 『「生きにくさ」はどこからくるのか』(2019.06.26)
- 新刊 中田基昭 編著 『保育のまなざし』(2019.06.13)
- 新刊 飯長喜一郎・園田雅代 編著『私とパーソンセンタード・アプローチ』(2019.06.11)
« 掘り出し選書 2013年10月―12月 | トップページ | 映画「ハンナ・アーレント」 岩波ホール 10月26日(土)より »
コメント