新刊 サトウタツヤ『質的心理学の展望』
サトウタツヤ 著
A5判上製288頁・定価3360円
発売日 13.5.30
ISBN 978-4-7885-1343-3
見本出来ました。5月29日配本です。
5月31日ごろ書店に並びます。
はじめに
本書は、筆者がこれまで執筆してきた論考のうち、質的心理学に関するものをまとめたものである。『方法としての心理学史』(2011)、『学融とモード 論の心理学』(2012)(いずれも新曜社刊)に続く第三弾である。今回もまた新曜社・塩浦暲社長に格段のご尽力をいただき出版することができた。まず最 初に深く感謝したい。
発足10年を迎える日本質的心理学会。学会ができてしまえば有るのは当然という感じだが、私たちが大学院生のころは、質的研究という言葉も十分に浸透し ていなかったように思われる。社会問題、社会現象を扱おうと思った時、必ずしも実験や質問紙が有効なわけではない。そうした感覚をどうすれば良いのか、も てあましていた時期があった。
幸いにも多くの人と出会うことで、質的研究の方法論についてたくさんのことを学び、多くのことを考え、多少なりとも成果を出すことができた。特に、複線 径路等至性モデルという方法論を創案できたことは小さくない喜びである。そして本書の内容は、東京都立大学(現・首都大学東京)の助手時代の仲間や後輩た ち、福島大学行政社会学部(現・行政政策学類)の学生・院生、立命館大学の学生・院生の皆さんと共に、社会現象を真剣に考えること、おもしろがること、を やってきた成果であるとも言える。
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