書評 佐藤卓己・渡辺靖・柴内康文 編 ソフト・パワーのメディア文化政策
佐藤卓己・渡辺靖・柴内康文 編
ソフト・パワーのメディア文化政策
A5判上製352頁・定価3780円
発売日 12.11.20
ISBN 978-4-7885-1313-6
の書評が、週刊読書人、2013年5月3日付、に掲載されました。評者は諸橋泰樹氏。うーむ全文掲載したいぐらいのスゴイ書評を書いていただき、ありがとうございました。ぜひ本紙書評をお読みください。
・・・・・・本書『ソフト・パワーのメディア文化政策――国際発信力を求めて』は、きわめてラディカルな共同研究の成果である。国内の文化財保護政策論と広報外交など文化交流政策論との間を埋める文化政策論と、情報の流通とその効果・影響において統合化と細分化が重層する機能を持つメディアに関するメディア政策論とを統合する二部構成が取られ、気鋭の若手研究者たちによる知見が惜しげもなく披露されている。学ぶところがありすぎて、各ページのほとんどの行に線を引くことになってしまったほどだ。
・・・・・・「メディア文化政策」の観点に立った国際発信力ということから、色いろなことを考えさせてくれる本書であったが、前述したように何よりも海外事情や歴史、研究所のレビューなど「知らないことだらけ」で勉強になる。そして何よりも批判的な態度に貫かれている。書名から、「日本文化」のプロパガンダ政策に役立つ本と思って読む安部や麻生のブレーン、官僚がいたら、それは著者たちが大いに望むところであるに違いない。
評者の先生、掲載紙ご担当者さまに心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。
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