新刊 村上宣寛『ハイキング・ハンドブック』
村上宣寛 著
四六判並製320頁・定価2730円
発売日 13.6.4
ISBN 978-4-7885-1338-9
見本出来ました。5月31日配本です。
6月4日ごろ書店に並びます。
はじめに
ハイキングや登山の世界では、経験の積み重ねがものをいう世界なので、どうしても個人的経験の重さが増す。また、著名なハイカーや登山家の著作の影響力が大きい。これは、日本でもアメリカでも同じである。
私は、偶然にアメリカのPCTのメーリングリストに参加した。そこで、感じたことは、ほぼすべての事柄に「私の場合は上手くいった」という限定詞が付くことだった。一般性のある知識なのか、個人に限定される知識なのか、判断が難しい。
ハイキングや登山の世界で、広く信じられている事柄をリストアップしておこう。・靴1ポンドの重さは背中の荷物5ポンドに相当する。
・ブーツの足首のサポートは不十分で、ブーツを履いた人の方がシューズを履いた人よりケガが多い。
・マメは摩擦熱で生じる。
・マメを防ぐには、アルコールで足を毎日拭くとよい。
・荷物の重さを半分にすると、歩ける距離が飛躍的に伸びる。
・荷物が軽ければ軽いほど、安全である。
・ケガを防ぐには、ハイキングの前に入念なストレッチを行うとよい。
靴の重さの影響はコリン・フレッチャーが『遊歩大全』に記述し、その後、軽量シューズやブーツを販売する時のキャッチフレーズに使われた。靴の重さと消費エネルギーの関係は、スポーツ科学の専門家による実験研究があるので、第二章や第三章で詳しく書いておいた。
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