第9回出版梓会新聞社学芸文化賞受賞
先日2013年1月17日、第28回「梓会出版文化賞」授賞式がございました。
弊社、第9回出版梓会新聞社学芸文化賞を賜りました。
出版梓会会員社、新聞社文化部・ 学芸部のみなさま、ありがとうございました。こころよりお礼申し上げます。大変名誉なことで、これからの励みとさせていただきます。
選考のことば
歴史の中の出来事は、記録されることで初めて後世に残される。いにしえの記録の多くは為政者のものだったが、二〇一一年三月に東日本を襲った大震災と津波、そして原発事故は、政府や電力会社による報告から、マスメディアによる報道、さらにはツイッターの個人的なつぶやきまで、さまざまな形で記録され、歴史となった。活字や映像、電子媒体に残された3・11の記録は、おびただしい数に上る
だが、どんなに網の目を小さくしても、漏れてしまいがちな情報がある。美談の陰で起きていた犯罪とか、被災者の何気ない仕草とか、遺体触れたときの感触といったものだ。新曜社が出版した『3・11 慟哭の記録 71人が体感した大津波・原発・巨大地震』(金菱清編 東北学院大学 震災の記録プロジェクト)は、そんな網からこぼれがちな情報に満ちている。・・・・・・・
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包み隠さず体験を語る被災者たちのモノローグは、公式な記録や報道の陰に隠れがちな「3・11の襞の奥」まで伝える良質のドキュメンタリーだ。小さな活字で五四一頁。ひとりひとりの言葉の力で描く、長大な「震災エスノグラフィ」は、3・11関連の膨大な数の出版物の中でも傑出しており、最終的に全社一致で新曜社への受賞が決まった。(東京新聞文化部長 加古陽治氏)
金菱清 編
東北学院大学 震災の記録プロジェクト
3.11 慟哭の記録
――71人が体感した大津波・原発・巨大地震
四六版560頁・定価2940円
発売日 12.2.20
ISBN 978-4-7885-1270-2
本書は昨年末2012年12月25日、
BS11 宮崎美子のすずらん本屋堂 にて「2012年・ベストの一冊を本のプロ5人が大公開」にてご紹介いただきました。
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