日本社会学会奨励賞受賞 中村英代 著 『摂食障害の語り』
中村英代 著
摂食障害の語り
――〈回復〉の臨床社会学
11.10.10 978-4-7885-1251-1 46判320頁・定価3360円
が、第11回 日本社会学会奨励賞を受賞いたしました。
著者 受賞のことば
浦和大学短期大学部介護福祉科 特任准教授 中村英代
この度は、第11回日本社会学会奨励賞という大変権威ある賞をいただき、ありがとうございます。今後も研究を続けるようにとお声をかけていただいたよう で、大変な励みになりました。選考委員の先生方、執筆過程でお世話になった皆さま、そして、読者の皆さま、本当にありがとうございました。
拒食や過食、嘔吐を主訴とする摂食障害にたくさんの方が苦しんできましたが、回復している方もたくさんいます。しかし多くの場合、回復した方たちはもう 病院などには姿を現しません。治療を経験しないで回復する方も多数います。そのため、学問の世界には回復者のデータは蓄積されず、回復プロセスは謎のまま でした。そこで私は、回復している人たちを探し出して、「どうやって回復したのですか?」とお聞きしました。本書はそれをまとめたものです。基本はシンプ ルです。
本書で行ってきたことは、たとえば、次のようなことです。ストレスがあると過食をするといったことはよく言われます。ですが私は「本当かな?」と考えまし た。楽しいことがあった日にも、特別なストレスがない日にも、過食をする人はいるからです。すると、現象を解釈するためには別のストーリーが必要になりま した。・・・・・・・《続きを読む》
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