新刊 相沢直樹『甦る「ゴンドラの唄」』
相沢直樹 著
甦る「ゴンドラの唄」
四六判上製336頁・定価3360円
発売日 12.11.20
ISBN 978-4-7885-1311-2
見本出来ました。11月22日配本です。11月25日ごろ書店に並びます。
ゴンドラの唄』とは 本書が取り上げるのは、一般に大正時代の流行唄として知られる『ゴンドラの唄』(吉井勇詞、中山晋平曲)です。歌の冒頭に置かれた「いのち短し、恋せ よ、少女」(今日ではしばしば「命短し、恋せよ乙女」などと表記されています)という一節は人口に膾炙しているように思われますが、この歌がもともと新劇 の舞台から生まれたことをご存じの方は、少ないのではないでしょうか。
『ゴンドラの唄』は、島村抱月率いる芸術座がロシアの文豪ツルゲーネフの小説『その前夜』を舞台化し、一九一五(大正四)年の帝劇公演において松井須磨 子の主演で上演した際の劇中歌のひとつです。五幕構成の劇の大半はロシアのモスクワが舞台ですが、終幕で主人公たちがアドリア海を渡るべく訪れたイタリア のヴェネツィアで、須磨子演じる女主人公によって『ゴンドラの唄』が歌われるという趣向になっているのです。
実はこの詩のテクストには完全な定本と言えるようなものがありません。現在まで伝えられている『ゴンドラの唄』のテクストには表記や句読法などに関する 微妙な異同もふくめ、さまざまな混乱や誤りが見られます。
明日の月日のないものを。
目ないものを。
・・・・・・
〈本書序より〉
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