新刊 海野弘 著『二十世紀美術1900-2010』
海野弘 著
二十世紀美術 1900-2010
四六判288頁・定価2520円
発売日 12.05.25
ISBN 978-4-7885-1297-9
見本出来ました。7月9日配本です。7月11日ごろ書店に並びます。
二十一世紀は二つ目のデケイド(十年)に入ったが、まだ先は見えない。しかも二十世紀の記憶は早くも失われはじめている。とりあえず、二十世紀のアートの年代記をまとめ、新しい時代に伝えたいと思った。
すでにこの〈ワードマップ〉シリーズで海野弘・小倉正史『現代美術─アール・ヌーヴォーからポストモダンまで』(一九八八年)がある。うれしいことに版を重ねてきたが、すでに半世紀が過ぎ、その後のアートについて増補したいと編集部から求められていた。
そのつもりで考えてみたが、二十一世紀に入っており、せっかくなら、すべて新しく書き直すことにした。構成としては、デケイド(十年)で区切り、一九〇〇年から二〇一〇年までを十一の章とし、各章を、展望を含む十のキーワードで語っていくことにした。
この方法は、いくつかの主流を中心に語るこれまでの美術史ではなく、時代の全体をとらえて、時代のうねりを感じ取ってもらいたいと思ったからである。
デケイドで区切ってみると、主流以外の思いがけない動きが見えてきた。特に二十世紀後半になると、これまでの〈アート〉ではとらえられない現象が増えてきて、単純な系統図からはみ出してしまう。デケイドならそれらを丸ごと括っていくのに便利であった。
二十世紀のアートを丸ごととらえたいというのはとんでもない試みで、一人では無謀であったが、ともかく自分の生きてきた世紀を、もう一度たどり直していくのは楽しい仕事であった。
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