今津孝次郎 著 ワードマップ 学校臨床社会学
今津孝次郎 著
ワードマップ 学校臨床社会学
――教育問題の解明と解決のために
12.04.10
978-4-7885-1280-1
四六判264頁・定価 本体2500円+税
の見本が出来ました。配本日は4月2日です。書店さん店頭には2,3日後。
本書は、1970年代末からいつのまにか30年間以上にわたって私が学校訪問を繰り返すことになったフィールドワーク経験を踏まえて、具体的な諸問題を 抱えた学校が日々どのように問題に対処しているのかについて実際に見聞きしたこと、そして各学校の問題対処に自分なりに少しでも参画してきたことについ て、「学校臨床社会学」(clinical sociology of the school)という枠組みでまとめ上げたものである。
私は、学校臨床社会学を「学校の臨床社会学」と捉えている。「学校臨床の社会学」だとスクールカウンセリングの社会学のようにイメージされやすいが、そ うではなくてもっと広く教育研究の一分野であり、臨床社会学ないし応用社会学の一研究分野でもあると位置づけている。学校臨床社会学は最近の臨床社会学や 臨床教育学ないし学校臨床学に見られるように、社会学と教育学の分野での臨床的研究の高まりが合流して成り立ったものである。それだけに、学校臨床社会学 はまだ新しい分野として映るかもしれないが、Ⅰ部で述べるように、その源流は約100年前のアメリカに遡ることができる。 それにしても、学校「臨床心理学」ならばスクールカウンセラーを思い浮かべるなどして身近に感じやすいが、学校「臨床社会学」ではイメージすら描きにく いと言われるかもしれない。両者はどう違うのか、なぜ学校臨床社会学が必要なのか、学校が抱えた問題の解決に学校臨床社会学はどう役立つのか、などについ て具体的な研究事例もあげながら説明していきたい。
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