書評 中村英代著『摂食障害の語り――<回復>の臨床社会学』
中村英代著
『摂食障害の語り――<回復>の臨床社会学』の書評が
紀伊國屋書店さんの「KINOKUNIYA 書評空間BOOKLOG」に掲載されました。評者は伊藤智樹氏。
かくして中村さんは、「インタヴューに応えてくれた摂食障害体験者たちは、一体どのようにして自身の回復を語っているのか」と問います。それに対して導か れる答えは、先に挙げた科学的説明と見比べると拍子抜けをするかもしれない物語なのですが、そのような物語を敢えて名指すところにこそ中村さんの意図を感 じるべきだと私は思います。つまり、特定の「原因」を必ずしも前提にしない物語にも輪郭を与え際立たせておくことで、これまで提出された科学的説明を使っ ては自分を物語れないと思う人たちの息苦しさが軽減されるかもしれないし、そのことを通して社会における物語の布置がいくぶんか是正されるかもしれない。 このような意図のもとで、この本自体が差し出されているのです。
《書評全文を読む》 KINOKUNIYA 書評空間BOOKLOGへ
※今回の書評を専門家・専門職向けに簡潔にまとめた書評が
『N:ナラティヴとケア』第3号(遠見書房)に掲載されてるとのことです。
よろしければそちらも併せてご覧ください。
掲載サイトご担当者、評者の先生に心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。
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