書評 和田敦彦 著『越境する書物』
和田敦彦 著『越境する書物』
11.08.05
978-4-7885-1250-4
A5判368頁・定価4515円
の自著紹介が「米国「日本語図書」を巡るドラマ」として、毎日新聞2011/10/8付に掲載されました。記事は岸俊光氏。
なぜ書物はそこにあるのか。その本はいつ、誰の手で、どのようにもたらされたのか。書物の場所を問い、流れを追う研究に国内外で取り組んできた。
読書環境の歴史ともいうべき「リテラシー史」の領域を切り開き、前著『書物の日米関係』(新曜社、2007年)では米国における占領期の日本語蔵書の形成を追跡した。さらに書物と読書の間のトピックに射程を広げたのが本書である。
近代文学を専門とする早稲田大学教授。リテラシー史の研究はそれとも遠くないと語る。「作家と小説だけでは文学は成り立たない。書物を仲介する人を抜きには語れません。場所や時代によって実は作品の価値や読み方は変わるのです」
・・・・・・・「戦前、戦中の書物の動きも今それが読めるかどうかに関わり、決して一時の問題ではありません。最近のグーグルや国会図書館による書籍デジタル化を論じたのもそのためです」
知の基盤や学問の成り立ちを問い直す視線は、次はアジアや移民の支援団体へ向いている。
本記事は毎日新聞サイトまで
掲載紙ご担当者の方に心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。
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