書評 牧野陽子 著 〈時〉をつなぐ言葉
牧野陽子 著
〈時〉をつなぐ言葉
――
11.8.25
978-4-7885-1252-8
46判392頁・定価3990円
の書評が2011年10月9日付東京新聞に掲載されました。評者は平川祐弘氏。
・・・・・・独創性少ないかにみえる再話とはいかなる営みだったのか。ハーンの心象世界に一貫するテーマは人間にとって過去現在未来とは何か、という問いで、その答えが「時をつなぐ言葉」としての再話文学だと考える。
そんなハーンの営みを良しとした市原豊太先生に「我一人思ふ心はただ獨り思ふに非ず祖先の心」の歌があるが、その見方を実証した本書は文学分析の範である。牧野氏の言葉は簡潔に研ぎ澄まされ、学術書が芸術作品と化している。・・・・・・
第二次大戦後、米英本位の文学史家がハーンを黙殺した頃と違い、八雲は次第に国際的にも無視できない存在として復活しつつある。日本の外国研究が自己本位になりつつある証左であろう。
ご書評くださいました評者の先生、掲載紙ご担当者の方に心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。
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