書評 ドナルド・ノーマン 著『複雑さと共に暮らす』
ドナルド・ノーマン 著
伊賀聡一郎・岡本明・安村通晃 訳
『複雑さと共に暮らす』
の書評が11年9月18日付 讀賣新聞書評欄に掲載されました。
・・・・・・多くのデザイナーは「扱いやすさ」を「見かけの簡単さ」と同一視するが、実際には、シンプルなものが使いやすいとは限らない。「携帯電話やマウスにボタンが一つしかないほうが操作は簡単だろうか」。アップル社で上級研究員まで務めた著者ならではの問題提起だ。
複雑さは「もの」の状態を、わかりにくさは「心」の状態を表す。両者を混同してはならない。高度な科学技術に支えられた現代では「複雑さ」は避けられないはずだ。つまり、簡素さは最終目的にはならないし、そもそも、スマートさを至上とす姿勢はまちがっている・・・・・・
評者は池谷裕二氏。ご書評くださいました先生、掲載紙ご担当者の方に心よりお礼申し上げます。
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